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2024年12月

2024年12月24日 (火)

2024年10月4日(金)公開『ハヌ・マン』

出演:テージャ・サッジャー/ヴィナイ・ラーイ/アムリタ・アイヤル/ヴァララクシュミ・サラトクマール/ラヴィ・テージャ  他

監督:プラシャーント・ヴァルマ

 

こんにちは。あべのアポロシネマです。本日は、今年インドで大ヒットした話題作「ハヌ・マン」をご紹介します。

近年注目が集まっている国、インド。インドと言えば、どんなイメージを持たれていますか?カレー、ビリヤニ、人口世界一、IT大国…?いろいろありますよね。

中でも今、日本で熱いのがインド映画です!

日本では、今まで何回かインド映画のブームが起こっています。

1990年代、ミニシアターを中心に大ブームを巻き起こした「ムトゥ 踊るマハラジャ」。歌って踊るインド映画のイメージを決定的に印象付けた大作で、最近でもサントリーの「無糖」のお酒、仲野太賀さん出演のCMでネタになっていました。

その後少し時間が開いて2010年代前半、「きっと、うまくいく」をはじめ、良質な人間ドラマが日本でも多く封切られるようになってきます。

そして2010代後半に登場した「バーフバリ」2部作を経て、2022年に公開され大ヒットとなった「RRR」から続くブームが今!今なのです。もう一過性のブームでは終わらず大きなムーブメントになりつつあります。

今年は日本での公開本数が過去最高となり、たくさんの映画が上映されていますが、そんななか今回ご紹介する「ハヌ・マン」は、歌あり、アクションあり、ロマンスありのインド映画の魅力が詰まったヒーロー映画です。

 

主人公ハヌマントゥの名前の元にもなっていて、不思議な宝石のパワーの元でもある「ハヌマーン」とは、インドの叙事詩(神話や英雄などの物語)「ラーマーヤナ」などに出てくる猿の将軍のこと。

ラーマ王子と共に悪の羅刹王ラーヴァナと戦った英雄で、力持ちで山を持ち上げ空も飛べる、インド神話のスーパーヒーローです。孫悟空のモデルになったとも言われています。(ラーマのことが大好きで、食いしん坊で力持ちとくれば、「RRR」をご存じの方はあれ…?と思われるかも)

このハヌマーンと、バットマンやスパイダーマンなど西洋のスーパーヒーローの物語を融合させてできたヒーローが「ハヌ・マン」です。

 

インドの山奥の村に住む青年ハヌマントゥは、幼馴染のミーナークシが大好き。ある日、ミーナークシを助けようとし海に転落し、不思議な力をもつ宝石を見つける。この石を持っていると、ある条件の時だけ無敵のスーパーヒーローになれることが分かり、そのパワーでハヌマントゥは一躍村の救世主になるが、石を狙って謎の男がやってくる…というストーリー。

 

2時間38分という少し長いお話ですが、お芝居の1幕と2幕のように前半と後半で大きく話が変わっていき、想定外の展開に飽きること無く楽しめます!

 

また、この物語を魅力的にしているのは、ハヌ・マンより強いんじゃないかと思わせる女性たち。ヒロインのミーナ-クシはとても現代的な考え方を持つ、村の権力者にもダメなことはダメと意見ができる女性ですし、ハヌマントゥの姉・アンジャンマは最強最高にカッコいい!頼りない弟をいつも励まし、助け、共に戦う姿が美しく、お姉さんに一生ついていきたい…と思わせるカッコよさです。

 

インドの田舎の村ののどかな風景と超絶アクション、ふらふらふわふわしてかわいい感じのヒーローとしっかり者の美しいヒロイン、クセつよの村人と悪役、ベタなジョーク、どこか懐かしくて新しい音楽、いろんな要素がまじりあった、今までにない異色の映画になっています。インド映画らしい音楽とダンスももちろんあります。

 

なんかインド映画ってよくわからないけどちょっと気にはなっているという方、ぜひ一度劇場で体験してみてください!新しい扉が開くかもしれません!

 

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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たはら

今回とは全く違う出方をしますが、ハヌマーンが出てくる過去作でおすすめは「バジュランギおじさんと、小さな迷子」。号泣必至、バスタオルが必要な映画です。また、タイ・日本合作の「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」に出てくるらしいのですが、見たことが無くてすごく気になっています。

2024年12月18日 (水)

2024年10月25日(金)公開『トラップ』

出演:ジョシュ・ハートネット/アリエル・ドノヒュー/サレカ・シャマラン/他

監督:M・ナイト・シャマラン

 

あべのアポロシネマです。

本日は『シックス・センス』『レディ・イン・ザ・ウォーター』、最近なら『オールド』など

サスペンススリラーの名手M・ナイト・シャマラン監督の最新作『トラップ』のご紹介です。

数々の名作を生み出してきたM・ナイト・シャマラン監督。

美しい映像と独特で人を惹きつける作品コンセプトと設定。

そして観た人全てを驚かせるキレのあるサスペンスが特徴の名監督です。

今作『トラップ』もその設定を聞いただけで、グッと引き込まれるものがある素晴らしいものだったので、皆様にご紹介させて頂きます。

 

主人公のクーパーは娘を溺愛する優しい父親です。

娘の為に世界的アーティスト「レディ・レイブン」のライブのプラチナ・チケットをゲットします。

娘を連れライブ会場に入り、娘のライリーは大喜びします。

しかしクーパーはライブ会場内の膨大な数の監視カメラと配備されている警察官の数をみてその異常さに気が付くのでした。

口の軽い物販スタッフから物々しい警備の理由を聞くと、

全米を騒がせている切り裂き魔「ブッチャー」が会場にライブを見に来るという情報があり、

それを捕まえる為に包囲網が張られているという事だったのです。

そこで主人公のクーパーは焦ります。

何故なら、切り裂き魔「ブッチャー」の正体はクーパーその人だった為です。

表では家族思いの良い父親を演じながら裏では猟奇殺人を繰り返す殺人鬼「ブッチャー」。

果たしてクーパーは娘に自分が「ブッチャー」であることがバレることなく、

包囲網を抜け出す事が出来るのか。

警察が何重にも仕掛けた罠(TRAP)を潜り抜け、無事に家へ帰ることが出来るのか…。

 

この設定だけ聞いても、もう凄く面白そうじゃないですか?

私はこの設定を最初に聞いた時に、流石シャマラン監督!相変わらず観る前から驚く設定で私達を楽しませてくれる!と大喜びしてしまいました。

そして、実際に観てみるとそこに視点の変化がギミックとして加わっていく感じが物語を一層楽しめる様に工夫されていて、

それはもう120%、監督の思惑にハマり、完璧に楽しんで観る事が出来ました。

観客の心の動線が本当によく考えられている作品です。

一見シンプルな作りで観た後は凄くストレートな作品の様に感じたのですが、

一晩経ってみるととんでもない!

緻密に計算され、奥深く映画をデザインしている。

そう感じずにいられない様な脚本でした。

また俳優の方々の熱演も本当に素晴らしく、引き込まれました。

主人公クーパーを演じたジョシュ・ハートネット。

『ブラックホーク・ダウン』や『オッペンハイマー』など様々な人気作に出演する彼ですが、今作の目の奥笑ってない度は100でした。

笑顔の中の目の奥笑ってない演技上手すぎます。怖すぎました。

また娘のライリー役を演じたアリエル・ドノヒューの普通のアメリカの子供を体現する演技、本当に素晴らしかったです。

作中何度となく彼女の口から出る「オーマイガー」が本当にアメリカって感じで最高でした。

これでパパが殺人鬼でなけりゃね!

そしてブッチャーを捕まえる会場でライブをする歌姫レディ・レイブンを演じたのはM・ナイト・シャマラン監督の娘、サレカ・シャマラン。

娘さんがシンガーソングライターで俳優まで出来るとは驚きですし、

凄くお綺麗で、とても素晴らしいキャラクターでした!

この配役は本当に凄くマッチした素晴らしいものだったと思いました。

またサレカさんは長女で、つい先日公開された『ザ・ウォッチャーズ』の監督を務めたイシャナ・シャマランさんはM・ナイト・シャマラン監督の次女でして、一家まとめてとんでもない才能です。

 

というわけで長らくお話させて頂きました、映画『トラップ』。

ハリウッド映画がお好きな方は勿論、先の読めない展開にワクワクしたい方、

そしてギリギリの駆け引きにヒリヒリしたい方、多くの方にお勧めできるドキドキヒリヒリの一本でございます。

あべのアポロシネマでは字幕版のみ上映いたしております。

こういう映画こそ大きなスクリーンと映画館の音響でポップコーンでも食べながら楽しんで頂きたいところです。

是非あべのアポロシネマに『トラップ』を楽しみにいらしてください!

お待ちしております!

 

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

8年前に買ったiPadが限界で買い替えようか悩んでおります。

2024年12月 8日 (日)

2024年11月1日(金)公開『アイミタガイ』

出演:黒木華/中村蒼/藤間爽子/他

監督:草野翔吾

 

あべのアポロシネマです。

本日は過去に『にがくてあまい』、『彼女が好きなものは』などを監督し、

次回作には来年2月7日公開の『大きな玉ねぎの下で』を控える新進気鋭の若手映像作家、草野翔吾さんが監督を務めた最新作、『アイミタガイ』のご紹介です。

 

この映画は2013年に刊行された中條ていさんの小説「アイミタガイ」が映画化されたものです。

この物語は人々の何気ない暮らしの中で互いを思いやる気持ちが連鎖して物語になっていく群像劇を描いています。

この優しくて暖かい物語が黒木華さん主演で映画化されるという事で楽しみにしていたのですが、思った以上にハマり役でして、

その優しさが自然にスクリーンから滲み出る様な演技が本当に素晴らしく、引き込まれるものがありました。

 

黒木華さん演じる主人公の秋村梓(あきむらあずさ)はウェディングプランナー。

仕事に悩みながら日々を暮らしています。

カメラマンの仕事をする郷田叶海(ごうだかなみ:演じるのは藤間爽子さん)とは親友で、学生時代から仲が良く、大人になっても頻繁に会う間柄です。

そんな親友の叶海がカメラマンとして仕事で向かった海外で事故により急死してしまいます。

物語は亡くなった叶海を中心に、残された主人公梓や叶海の両親、

叶海の家の近くに住んでいる老人、梓の交際相手の澄人、といった身近な所から始まり、

それぞれがつながりながら物語が進んでいきます。

梓が喪失と失意の中から立ち上がり、再び歩き出すまでを描いた作品になっています。

 

冒頭でも書かせて頂きましたが、

まず黒木華さんの親友と話すシーンや交際相手と話すシーン、他にも会社で働くシーンやおばあちゃんの家で過ごすシーンなど多くのシーンで感じる事が出来るその「自然さ」。

これがこの作品の本当に素晴らしい所です。

演技を超えたナチュラルさがあるというか、黒木華さんの持つ透明感を存分に発揮できていて、その自然さと美しさはスクリーンでこそ見て頂きたいものになっています。

交際相手の澄人を演じた中村蒼さんの抜けた優しい演技も素晴らしく配役の完璧さを感じました。

他にも叶海の両親役の西田尚美さんと田口トモロヲさんも素晴らしかったですし、端の端まで行き届いた配役が、本当に痒いところに手が届くような良い映画だなぁとしみじみ感じました。

黒沢清監督『Chime』や『Cloud』で怪演を見せてくれた吉岡睦雄さんや他にも意外なキャストがどれもバチっとハマって本当に気持ちの良い映画になっています。

様々なシーンで描かれる目に見えない人と人のつながり。

そのつながりが「相身互い(アイミタガイ)」という言葉と共に、観る人全ての心に沁み渡っていく様に私には感じられました。

またこの作品はシーン毎の風景が凄く良いです。

三重県桑名市を中心に名古屋まで近鉄沿線を中心に素敵な街並みを観る事が出来ました。

駅のホームや電車のシーンも多く、そこに生活する人々の暮らしを感じる事が出来、そういった部分も作品にリアリティを与え、この映画の良さに直結している様に感じました。

 

映画の主題歌は黒木華さんが唄う「夜明けのマイウェイ」。

1979年に日本テレビ系ドラマ「ちょっとマイウェイ」の主題歌としてパルというグループによって唄われた「夜明けのマイウェイ」のカバー曲です。

シンプルなアコースティックギターのアルペジオから入るアレンジも素晴らしいので、エンドロールで流れる時に是非聞き惚れてみてください。

 

親友の死から立ち直れず、死んだ親友へ答えの来ないメッセージを送り続ける梓。

一歩前に踏み出す勇気を彼女はどうやって得ていくのか。

娘を失った両親が、どんな出来事をきっかけに前を向き、再び止まった時を動かすのか。

『アイミタガイ』の優しい結末をスクリーンで是非確かめて頂ければと思います。

物語がつながるその瞬間、皆様の心に暖かな優しさの火が灯る事請け合いです。

是非あべのアポロシネマに『アイミタガイ』をご鑑賞にいらしてください。

それは皆様にとって大切な素晴らしい映画体験になるのではと思っています。

あべのアポロシネマで皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

作中にちらし寿司が出てきます。

ちらし寿司ええなぁと思いました。

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