あべのアポロシネマ最新映画情報バックナンバー

劇場スタッフが実際に映画を鑑賞し、執筆したメールマガジンのバックナンバーです。
※不定期配信

2024年10月19日(金)公開『ゴールデンカムイ』 »

出演:山崎賢人/山田杏奈/玉木宏/舘ひろし/他

監督:久保茂昭

 

 いつもあべのアポロシネマのメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

本日は週刊ヤングジャンプに連載され、2022年に完結、単行本は全31巻で

累計発行部数2700万部という大ヒットを記録した漫画「ゴールデンカムイ」を原作に

実写映画化した本作『PG12)ゴールデンカムイ』のご紹介です。

 

 元々、この原作漫画は狩猟漫画として練られたアイデアと

宝探しを巡る冒険活劇のアイデアが合わさり、

そこに歴史の重厚さが加わったことで物語に深みと人間関係が織りなす複雑さ、

そして冒険の持つワクワクや楽しさ、情念や恐怖など人間が持つ様々な感情を

巧みに描き分ける事で人気キャラクターを多数輩出し2018年からアニメ化され、

その後現在までに第4期まで放送されました。

最終章となる第5期も製作が決定している様です。

そして、原作が終了しアニメが最終章製作決定で盛り上がるこの時期に公開されるのが

今作の実写映画『PG12)ゴールデンカムイ』なのです。

 

 さて、原作は青年誌という事もあって、過激な描写やグロテスクな描写も

多く描かれており実写映画化にあたっては問題点も多いのかなと感じていたのですが、

今作はPG12という小学生以下のお子様が視聴する際、保護者の助言・指導が必要(鑑賞する際にはなるべく保護者同伴をオススメする作品)ながら、

表現としては原作より大分マイルドになっているなと感じました。

生きる為に狩りを行い、その動物を料理し、食べるというシーンも

人間の営みを丁寧に描いている作品だからこそ必要なシーンとして描かれている訳ですが、

映画でもPG12という制限に寄り添いながらそこにちゃんと向き合って撮影されている感じがして好感が持てました。

 

 この作品は日本とロシアの戦争、日露戦争真っ只中の1904年8月、

旅順攻囲戦から始まります。

二〇三高地にそびえる難攻不落と言われたロシアの旅順要塞を巡るロシアと日本の攻防で、

日本人死者約15,400人を出した大規模戦闘でした。

どんなに重傷を負っても、翌日には傷が癒えまた最前線で戦うという鬼神の如き活躍で

「不死身の杉元」の異名を取る主人公、杉元佐一(山崎賢人(※崎はたつさき))。

杉元が所属する東京の「第一師団」と北海道の屯田兵で構成され、

日本陸軍最強と言われていた「第七師団」が共に戦ったのがこの旅順攻囲戦でした。

1905年日露戦争終結後に帰国し、任期満了により除隊となった杉元は北海道に渡り、

一獲千金を夢見て砂金取りを始めます。

ここから様々な人たちと運命的な出会いを果たしながら、

物語が転がり始まるのが今作『PG12)ゴールデンカムイ』なのです。

当時その武功で戦場に名が知れ渡っていた「不死身の杉元」と

ヒグマから杉元を救ったアイヌの少女「アシリパ(※「リ」は小文字)(山田杏奈)」。

2人が出会いアイヌが隠した金塊と、その金塊の場所を記した地図を探し始め、

同じ目的で北海道中を探し回る陸軍、「第七師団」との争いが始まります。

そしてそこにもう一つの勢力が金塊を狙ってやってきます。

新撰組残党の土方歳三と永倉新八とその一派です。

この作品では土方歳三(舘ひろし)は歴史上では死んだと言われている1869年に死んでおらず、

1835年生まれなので1907年当時だと72歳になり生きていたという事になります。

映画内でも舘さんの渋い佇まいがバッチリはまってゴールデンカムイの土方そのものという感じです。

金塊の場所を記した地図を巡り、杉元たちと北海道の防衛を担う陸軍常備師団である第七師団と

新撰組残党の三つ巴の攻防戦が繰り広げられていきます。

そんなゴールデンカムイですが映画では原作単行本でいう3巻途中まで(アニメの5話まで)

の内容を概ね忠実に辿っていく内容になります。

様々なキャラクターが登場し、杉元やアシリパと因縁が出来ていく様な内容になっています。

月島軍曹役の工藤阿須加、二階堂兄弟役の栁俊太郎、尾形百之助役の眞栄田郷敦、

谷垣源次郎役の大谷亮平など、どのキャラクターも非常に再現度が高く、

ゴールデンカムイらしい狩猟シーンや動物との戦い、

陸軍との戦いなど物語の序盤となる作品として完璧な導入なのではないでしょうか。

この作品の完成度は勿論の事、

今後の続きを2,3と描いてくれるのかも観ていて非常に気になりました。

そして最後のエンドロールで流れるのはACIDMANの「輝けるもの」。

2000年初頭から頭角を現しエモコア/ロックシーンの最前線を走り続けてきたACIDMANの

エモい新曲が大音量で聴けるというのも私的には非常にポイントが高かったです。

 

 31冊という壮大な大長編原作作品を映画でどの様に表現する事が出来るのか、

そんな風に観る前は気にしていたのですが、全くの杞憂でした。

ゴールデンカムイのスピード感とゴールデンカムイの空気感を見事に表現し

一本の映画に落とし込んだ素晴らしい作品となっております。

あべのアポロシネマで皆様に是非観て頂きたいこの冬一押しの一本です。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

今月末1月31日までヤングジャンプのアプリ「ヤンジャン!」でゴールデンカムイ全巻無料公開中みたいです。

興味のある方は原作漫画をちょっと読んでみるというのも良いかも知れません。

2023年12月22日(金)公開『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 »

声の出演:江口拓也/種﨑敦美/早見沙織/松田健一郎/他

監督: 片桐崇

 

あべのアポロシネマです。本日は集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の

遠藤達哉さん原作の人気マンガをアニメ化し、今日本中で大ヒットしている作品、

「 SPY×FAMILY 」の初の劇場版作品、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』のご紹介です。

 

さて、この作品は2019年から「少年ジャンプ+」で連載が開始されホームコメディとしての面白さと映画の様なシリアスな設定から瞬く間に人気が出た作品です。

主人公ロイドはスパイ、その妻のヨルは殺し屋、そして娘のアーニャは人の心が読めるエスパーというそれぞれが秘密を抱え合い、お互いの正体をお互いには明かさず、偽りの家族を演じながら、時にそれぞれに、時に家族一丸となって様々な困難に立ち向かうスパイアクション作品で、家族としてのエピソードでは心温まる物語やギャグ要素が入った笑える話も織り交ぜながら、凝ったアプローチで魅せるアクションやハラハラ痛快なスパイ/殺し屋の物語が非常にバランスよく配合されており、鬼滅の刃が連載を終了した時には(ジャンプ作品の新たな看板という意味の)「ポスト鬼滅」として、「チェンソーマン」や「呪術廻戦」と共に名前が挙がっていたほど、多くの方、そして幅広い年齢層の方に支持され絶大な人気を誇ってきた作品です。

 

2022年にアニメ化されシーズン1の放送が2クール、そして今年2023年10月からはシーズン2が放送され、新たなファンを獲得し続けている、今最も旬で注目のアニメ作品なのです。

そしてそんな話題のアニメ作品が満を持して、今月12月22日(金)に初の劇場版作品を公開することとなりました。

この作品、やはり最初に言いたいのが原作者である遠藤達哉さんがキャラクター原案と監修を担当しているという事です。

それがあるかないかでやはり安心感が大分違ってくるのではないでしょうか。

完全にアニメーションスタッフに物語の全てを任せる訳ではなく、原作者の視点が物語に入る事で元々の物語と映画の繋がり、そして世界観がしっかり担保されていて原作やアニメのファンに優しく嬉しい設計になっている様に私には感じられました。

それでいて物語の冒頭ではキャラクター達の説明を判りやすく交えながらシナリオが進行し、「 SPY×FAMILY 」を何も知らない初心者の方にも物語が体にスッと浸透してくるような丁寧で親切な作りになっておりました。

ポップで可愛らしく思わず笑ってしまう様なキャラクター達の掛け合いとクールなスパイアクションの緩急が「 SPY×FAMILY 」を全く知らない人でも作品を好きになるきっかけになる映画としてしっかり昇華されており、そういう点でもこの作品を多くの人にお勧めしたい作品であると感じました。

 

最後にもう一点、ご注目頂きたいのは音楽です。

劇中の音楽は(K)NoW_NAME(ノウネイム)という東宝アニメーションの音楽プロデュースチームが担当で、アニメ作品音楽を総合的に手掛けるクリエイティブ・ユニットになります。

プロ集団が作るプロのアニメーション音楽が作品にバッチリはまっているからこその安定感。

TVシリーズから地続きというのも世界観をキープするのに一役買っていて今作も最高でした。

さらにこの映画の主題歌を歌うのはシーズン1のオープニングを担当したOfficial髭男dism。

前回の楽曲「ミックスナッツ」も一度聞くと忘れられないメロディとワクワクが沢山詰め込まれたアップテンポなナンバーでしたが、

今作の主題歌「SOULSOUP」も負けず劣らずの素晴らしいナンバーでエンドロール最後に流れるこの曲で最後にもう一回盛り上がることが出来るので、是非エンドロール最後まで、エンドロール後には1シーンもありますのでお見逃しなく最後までお楽しみいただければと思います。

 

さぁ一家を襲う新たなトラブル、新たなミッション。

1時間50分ノンストップで繰り広げられる家族の冒険活劇をあべのアポロシネマのスクリーンと映画に特化した音響で楽しんでみませんか。

スクリーンに映るコロコロと表情が変わる可愛いアーニャやクールでカッコいい父ロイド、可愛いく、誰よりも強い母ヨルを是非映画館でご堪能ください。

あべのアポロシネマで皆様のお越しをスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

 

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

不穏な小説「黄衣の王」を読み始めました。

1895年にロバート・W・チェンバースが描いたニューヨークは

知ってるニューヨークとちょっと違って想像を掻き立てられます。

2023年11月23日(木・祝)公開『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』 »

出演:GACKT/二階堂ふみ/杏/片岡愛之助/他

監督:武内英樹

 

 あべのアポロシネマです。

本日は『映画のだめカンタービレ最終楽章』や『テルマエ・ロマエ』を監督したコメディには定評のある武内英樹監督の最新作『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』をご紹介いたします。

 

 さて、この作品は元々「パタリロ!」で名を馳せた漫画家、魔夜峰央さんの原作漫画「翔んで埼玉」をベースとし、2019年に公開された『翔んで埼玉』の続編映画となります。

前作の主演GACKTさん、そして二階堂ふみさんを男性役で起用する事で魔夜峰央さんが描く甘美なボーイズラブを見事に再現。

お二人が本作でもしっかり続投となった事も大変嬉しかったです。

原作世界を見事に表現した宝塚の様な煌びやかな衣装と、細やかなディテールにまでこだわった小物やセットなど、原作の雰囲気を完璧に再現したことでも大きく話題になりました。

また「埼玉県人には、そこらへんの草でも食わせておけ!」など伝説的なパンチラインとなった強烈な埼玉ディス(悪口)がそこら中に散りばめられた作風がこの映画に見事にマッチした事で37.6億円という興行収入を叩き出し、日本中で大ヒットとなったのでした。

 

 しかしそんな『翔んで埼玉』も、もう公開から4年。

もう物語の大筋をお忘れになっておられる方、そして見られていない方に向けて、一応前作のストーリーをサラッとだけここでおさらいさせて頂こうかと思います。

今から新たに見られる方や前作分のネタバレを避けたい方はよければここで引き返して頂ければと思います。

今作『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』をより楽しんで頂く為のおさらいですので、必要な方は是非最後までお付き合いください。

 

(ここから前作のネタバレを含みます)

主人公はGACKTさん演じる麻実麗(あさみれい)。

舞台は現実とは違う架空の日本。

彼が東京の超名門校、白鵬堂学院に転入してくるところから物語が始まります。

白鵬堂学院の生徒会長であり、都知事の息子である壇ノ浦百美(だんのうらももみ)は最初こそ麗を疎ましく感じますが、次第に心惹かれる様になります。

しかしその時代の東京は他県人への差別が酷く、特に埼玉県人は虐げられていました。

次第に惹かれ合う麗と百美でしたが、麗が実は埼玉県人であったことが発覚してしまいます。

正体がばれてしまった麗は所沢市(埼玉)を拠点に東京の支配からの解放と通行手形制度の撤廃を求めて埼玉でレジスタンス活動を行います (この架空の日本では生まれた土地によって酷い差別が横行し、各土地から東京に入る為に通行手形が必要だったんですね。) 。

埼玉解放戦線のリーダーとして戦う麗の前に千葉解放戦線が現れます。

千葉解放戦線も千葉から東京への通行手形の撤廃の為、東京から遣わされた刺客だったのです。

千葉県北西部にある流山で二つの軍勢は衝突します。

出身芸能人を発表し合うという対決などを行い、いがみ合う両陣営でしたが戦いの中で団結し、共同解放戦線として諸悪の権化である東京に攻め込みます。

金塊に変えて群馬の山奥に隠されていた都知事の裏金問題を百美が暴くことで都知事への信頼の低下が起こり、さらに混乱に乗じて大群で攻め込んだ共同開放戦線により東京は遂に陥落します。

こうして通行手形制度もなくなり、地域による差別のない新しい日本が誕生したのでした。

しかし麗はこんな所で止まるつもりはありません、新たな計画、全世界埼玉化計画を新たに秘密裏に進行し始めていたのでした…というところまでが『翔んで埼玉』の一作目のあらすじでした。

 

まさか続編が制作されるとは夢にも思っておりませんでしたので二作目制作の知らせには本当に驚きました。

そして、そんな『翔んで埼玉』が新しく描く物語の中心となるのは、まさかの近畿地方!

大阪に支配された近畿地方が……というか、構造はほぼ前作と同じです。

大阪に率いられた京都と兵庫の連合軍により虐げられている滋賀、奈良、和歌山の解放戦線が大阪の支配から逃れるため戦いを挑む!という感じなんですが、問題はここに前作の主人公である麗がどういう理由で現れ、再びこの戦いに身を投じるのか、という事です。

前作同様に滅茶苦茶でありながら、キャラクターの服装や小道具、セットなど関西を意識した作りで本当に面白いです。

関西のギャグやお約束をふんだんに盛り込みながら、この『翔んで埼玉』の世界観にしっかりと落とし込んで再解釈されているので勿論その内容は「とんでも関西」ながら、これはこれで…と思わず笑ってしまう作りになっています。

笑い一本にしっかり絞った作品だからこそキャラクターがしっかり際立って、どんなに腐されていても笑えてしまう愛嬌のある一本に仕上がっています。

 

今作『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』は大阪陣営には大阪の俳優、滋賀県陣営には滋賀県の女優、芸人が起用されていたり、と大変芸が細かいです。

あれ?今ダイアンの津田さん出てなかった?など発見も多く大変楽しめるものになっています。

特に片岡愛之助さんが大阪弁でバリバリ演じてらっしゃるのを見て、その関西弁の堪能さに驚愕しておりましたが、後で調べると堺出身らしく、そうなんだ…!と。

しかも今回、藤原紀香さんと夫婦役で出演されておりそういう驚きも含めて楽しめる映画になっています。

関西を舞台にした映画を関西の映画館で観るというのは非常にオツなものです。

あべのアポロシネマで皆様も是非この『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』をご鑑賞頂き、スクリーンを所狭しと縦横無尽に駆け回る「とんでも関西」をお楽しみいただければと存じます。

あべのアポロシネマスタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

  

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

観終わった後、たこ焼きが食べたくなり飛び出し坊やの看板に愛着が沸く映画です。

たこ焼きを買いに行きましょう。

私も今日買って帰ろうと思っています。

2023年12月15日(金)公開『ウィッシュ』 »

声の出演:生田絵梨花/福山雅治/山寺宏一/檀れい/他

監督:クリス・バック/ファウン・ヴィーラスンソーン

 

 

あべのアポロシネマです。

本日は、ディズニー100周年記念作品「ウィッシュ」を紹介します。

願いの力をテーマに描かれたオリジナル・ミュージカル作品で、ディズニーの歴史の集大成ともいえる本作、実に愛が深い!!

 

どんな“願い”も叶うと言われている “ロサス王国”に暮らす少女アーシャ。彼女の願いは、100歳になる祖父の願いが叶うこと。だが、【すべての“願い”は魔法を操る王様に支配されている】という、衝撃の真実を彼女は知ってしまう。みんなの願いを取り戻したいという、ひたむきな思いに応えたのは、“願い星”のスター。空から舞い降りたスターと、相棒である子ヤギのバレンティノと共に、アーシャは立ち上がる。「願いが、私を強くする」──願い星に選ばれた少女アーシャが、王国に巻き起こす奇跡とは…?

 

アニメーションは絵画の様に神々しくも優しい雰囲気で大人っぽく、それと対照的なのが、ピンチに登場する“願い星”スター。とても明るく、きれいで、更にめっちゃ可愛い~!

作品ホームページで発表がありましたが、実はこのスター、“ミッキーマウス”から着想を得たキャラクターだそう!鑑賞後にそのことを知りましたが、頭がもげるほど納得しました。スター性があるスターです。

 

願いの力を信じ続け、願い星に選ばれた主人公アーシャの声を演じるのは、生田絵梨花さん。彼女の透明感がありながら、力強い歌声が堪らない!!良い!良すぎる!!(よく音楽番組でディズニーの曲を歌われていたので、おめでとうという気持ちも・笑)

メイン曲「ウィッシュ~この願い~」をしっとりと歌い上げたかと思うと、「真実を掲げ」のようにお腹の奥から活力が湧いてくるような歌もあり、感情を揺さぶられます。(「真実を掲げ」は他のキャストとも歌っている曲です。)めちゃくちゃかっこいいんですよね。

 

そしてハンサムすぎるイケオジであり、人々の心の原動力である“願い”を支配するディズニー史上最恐のヴィラン、マグニフィコ王の声を演じたのは福山雅治さん!

このキャラクターも、ヴィランなのに最後まで憎めない~と思ってしまうのはイケオジだからでしょうか?(笑)

これだけは言いたい。マグニフィコ王の「無礼者たちへ」是非、聞き惚れてください。

 

その他にも、このキャラクターこんな声(イケボ)なのか?!と思うキャラクターに山寺宏一さんの声も。

皆で楽しめる作品ですので、是非あべのアポロシネマでご鑑賞ください。

 

本編に併せて、歴代ディズニーキャラクター543名、夢の共演!100周年を祝う新作短編映画『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』<特別吹替版>を同時上映!

特別吹替版を堪能できるのは映画館だけ!

こちらもお楽しみに!!

 

  

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

せきぐち

星とか月とか、夜に上を見ると目が合ってちょっと幸せな気持ちになりますよね。

2023年12月8日(金)公開『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』 »

出演:ティモシー・シャラメ/ヒュー・グラント/他

監督:ポール・キング

 

 

あべのアポロシネマです。本日はジョニー・デップが演じ、大ヒットした『チャーリーとチョコレート工場』の工場長ウィリー・ウォンカの若き日の冒険を描くミュージカル・ファンタジー『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』をご紹介いたします。

 

まずは覚悟してください。

 

帰りに必ずチョコレートを買って帰りたくなります。これは予言です(笑)

チョコレート制作の描写が何度も出てくるわけじゃない、正確に言えば、ウォンカは魔法が使えるので、材料さえあれば、パッとチョコレートを出現させちゃうというのが正しい表現なのに、観ているとチョコレートが食べたくなるのです!

 

そして、ジョニー・デップの『チャーリーとチョコレート工場』をお忘れになられた方、安心してください。私も多くは覚えていませんでしたが、まったく別の作品として、非常に楽しめました!!(どうやったら、あのウォンカになるのか不思議なくらい!)

 

お話は、いつか母と一緒に美味しいチョコレートの店を作ろうと夢見ていたウォンカが、その夢を叶えるため、一流のチョコレート職人が集まるチョコレートの町へ向かう事から始まります。しかし、そこはチョコレート組合に支配された、夢見ることを禁じられた町。

果たしてウォンカは無事に夢見ることを禁じられた町でチョコレート工場をつくることができるのか?

 

正直、前回の大ヒットとウォンカはすごく変なキャラというイメージだけが先行していて、期待をそこまでしていなかったのですが、若き日のウォンカはとても人間的でいいやつでした(笑)

夢を持ち、目標のために頑張る姿勢が応援したくなる!文字が読めない、危なっかしい姿に笑ってしまう!!そして最終的にはジョニー・デップが演じるというのも頷けるカリスマ性が節々に漂っている!!!(若き日のウォンカを演じているのは、今人気のティモシー・シャラメとはいえ…褒めすぎたかも!笑)

物語のテンポもとても心地よく、ミュージカルという割に、ゴリゴリ歌うのではなく気が付いたら自然に体が揺れている感じ…最高でした。

 

登場人物についても、『チャーリーとチョコレート工場』の時にもインパクトのあったキャラクター【ウンパルンパ】出てきます!しかも演じているのは、名優ヒュー・グラント。

凄い配役だな…と驚きを隠せませんでしたが、気品がありつつ、あの渋さのウンパルンパは流石でした…。

更に謎に満ちたチョコレート中毒の神父を、Mr.ビーンでおなじみのローワン・アトキンソンが演じます。こんな感じにもなるのですね!始終、画面が明るく楽しく、最高です!

そして字幕で鑑賞の方には、主人公ウォンカ演じるティモシー・シャラメの美しくて暖かい美声にも酔いしれてください!!伸びの良い歌声がチョコレートより甘いです!

 

これはクリスマス公開でもよかったのではないかと思うくらい、皆で楽しめる作品となっておりますので、是非あべのアポロシネマでご鑑賞ください!!(クリスマス映画迷われている方は、この作品お勧めですよ。)

 

 

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

せきぐち

色々な伏線で最後泣いたなあ…。よく感動して泣くな。疲れているのかな…(笑)と思った今日この頃。

2023年12月8日(金)公開『窓ぎわのトットちゃん』 »

声の出演:大野りりあな/役所広司/小栗旬/杏/他

監督: 八鍬新之介

 

あべのアポロシネマです。

本日は数多くの劇場版ドラえもん作品を手掛けてきた八鍬新之介監督の最新作、『映画 窓ぎわのトットちゃん』のご紹介です。

 

窓ぎわのトットちゃんと言えば、国内で800万部、全世界で2500万部を超える累計発行部数を誇り、20言語以上に翻訳されている空前の大ベストセラー作品です。

俳優、司会業もこなす国民的マルチタレントである黒柳徹子さんの自伝的児童文学書で、天真爛漫な少女だった頃の黒柳徹子さん(トットちゃん)と彼女が通った学校や家族の物語を中心にノンフィクションで描かれる瑞々しい物語が初のアニメーション映画作品として、今回こうして誕生いたしました。

 

トットちゃんが通った学校「トモエ学園」。当時は東京都自由が丘にあった私立の学校で、リトミック教育を日本で初めて実践的に取り入れた学校として知られています。

リトミック研究者・幼児教育研究家であった「小林宗作」が校長として教鞭をとり、子供たちにより自由で芸術的な音楽教育を受けさせることを目指して「トモエ学園」を設立・運営したと言われています。

小林先生は日本におけるリズム教育・音響教育・ピアノ教育・総合リズム教育をひらいた人物で、教育界の第一線で活躍する先生だったようです。

 

そんな校長先生と天真爛漫なトットちゃんが出会って、トットちゃんがどんな風な学校生活を送ることになるのか。

これをノンフィクションで描いているのが黒柳徹子さんの著書「窓ぎわのトットちゃん」であり、『映画 窓ぎわのトットちゃん』なのです。

子供が日々成長していく様というのは親からすると本当に頼もしいものですが、その素晴らしさと可愛らしさ、そして前述させて頂いた頼もしさをこの映画は沢山感じて頂ける作りになっています。

校長先生がどんな気持ちで生徒に接しているのか、トットちゃんの両親がどんな気持ちで仕事をし、どんな風に子供を思い、どんな風に日々を過ごしていたのか。

この作品から私たちがそれを感じられるという事は、トットちゃん(黒柳徹子さん)がその背中をしっかりと見て、その姿に日々何かを感じていたという事に他なりません。

 

第二次世界大戦が激化していく時代の中で、入学から空襲の為に疎開し学校を離れるまでを描いたこの作品『映画 窓ぎわのトットちゃん』。

主役の大野りりあなさんのあどけなさが残る演技も素晴らしいのですが、物静かで深みのある役所広司さんの校長先生の声や小栗旬さん、杏さんの演じるトットちゃんの両親の声も時に厳しく、時に優しく本当に素晴らしいものでした。

また、パステル基調で統一された作中の優しい色彩と柔らかなタッチは最初から最後まで丁寧に描かれており、一本のアニメーション作品として非常に高いクオリティで制作されており、作品全体としての見応えも申し分なく、あの時代を知る資料としても大変素晴らしかったです。

エンドロールに流れるあいみょんさんの「あのね」もこの映画の優しさに本当にマッチしていて最後の最後まで楽しく観る事が出来ました。

皆様も是非エンドロールも最後まで楽しんで頂ければと思います。

 

個性を重んじ受け入れる姿勢でもって子供たちに接する先生方や両親の愛、そして友達との大切な交流と底抜けに明るく前向きなトットちゃんの可愛い姿を描く本作『映画 窓ぎわのトットちゃん』。

子供だけでなく大人も楽しめる、そして考えさせられる素晴らしいアニメーション作品に仕上がっております。

是非あべのアポロシネマでトットちゃんの可愛らしく勇ましい活躍と周囲のみんなの優しさ、温かさに癒されてください。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

最近家で大好きな作品「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」を改めて見ました。

最初から最後までずっと面白くてやはり素晴らしかったです。

2023年10月13日(金)公開『ゆとりですがなにか インターナショナル』 »

出演:岡田将生/松坂桃李/柳楽優弥/安藤サクラ/他

監督:水田伸生

 

 あべのアポロシネマです。

本日は2016年に日本テレビ系列で放送された連続ドラマ「ゆとりですがなにか」の映画化作品『ゆとりですがなにか インターナショナル』のご紹介です。

 

ドラマから7年の時を経て、野心も競争意識も協調性もない「ゆとり世代」と揶揄されてきた3人の男のドラマが再び始まります!

宮藤官九郎脚本、水田伸生監督という名タッグで作られたこのドラマ、どこにでも居そうでいて、どこにも居ない強烈なキャラクター達と、とんでもなく練られたストーリーで毎週ハラハラドキドキでありながら、それでいてどこかではスッキリするという、それはもう素晴らしいドラマでした。

見ていた当時は毎週放送時間を楽しみにする稀有なテレビドラマとして本当に最初から最後まで楽しませて頂きました。

 

そんな「ゆとりですがなにか」が満を持して映画化するという吉報は驚きと共に本当に喜ばしい事でした。

坂間君、山路、まりぶというゆとり世代の3人ともう一度会える!

もう一度あの世界に行く事が出来る!

という喜びは本当にファンだからこそ感じられる心の底からの歓喜でした。

ドラマを見ていた方はこの作品の公開を本当に、首を長~くして待っていたのではないでしょうか。

そしてまだドラマを見た事がない方、この作品がファン向けの閉鎖的な作品に留まらず誰でも最初から楽しめる素晴らしい作品になっている事をここにお約束いたします!

 

とはいえ、初見さんも知っておいた方が良いのはやはり主要キャラクターの人物像。

これだけでもサラッと目を通しておけば一層作品を楽しめる事間違いなしです!

まずは主人公達のキャラクター紹介を。

坂間酒造の次男であり、その営業部長でありながらお酒に弱い坂間正和(岡田将生)。

優しいんだけど抜けていて、甘えたで、不器用で頼りない。

それでも時代に揉まれても諦めず、精一杯生きる姿が本当に眩しいこの物語の主人公です。

物語の後半で会社を辞めて実家の酒蔵の営業になるのですが、元居た会社に自社の酒「ゆとりの民」を売り出し契約することにも成功した非常に優秀な一面も持ち合わせています!

そして小学校教員として一所懸命に働き、甘いルックスで生徒からも好かれる一方、出会いに恵まれず未だ童貞というコンプレックスを抱える山路一豊(松坂桃李)は誠実で真面目に生きながら、その仕事柄ストレスを抱え込んではレンタルおじさんに悩みを聞いてもらう事でしか発散出来ないというどこか寂しい生き方をしてしまう青年です。

最後に、受験に失敗し続け、11浪しながら風俗店の呼び込みで内縁の妻と娘を養う道上まりぶ(柳楽優弥)は、その何にも物怖じしない性格とズバッと切り裂く言葉を武器に様々な職を転々としながら破天荒に受験に向き合い続ける3人の中で常にトラブルメーカーになる男です。

 

 こんな三人がレンタルおじさん(吉田鋼太郎)を通じて偶然知り合い、時に励まし合い、時にまりぶに鼓舞され、叱責されながら3人で酒を酌み交わし、言葉を酌み交わしながら、それぞれの人生を精一杯生きる青春ドラマなのです。

全員それぞれに違う形で度を越えた欠点があり、何をやっても裏目に出てしまう。

それでも全員が誠実に生きているからこそ見ている視聴者が思わず応援してしまう、そういう物語にこの作品はなっています。

 

 さて、そんな3人が新たな時代の波に再び立ち向かう、乗りこなす姿を描いた作品がこの『ゆとりですがなにか インターナショナル』なのですが、昔のドラマの主要面子はほぼ全員と言っていいほどちゃんと出てきます。

主人公坂間くんのしっかり者の奥さん役に安藤サクラさん。

坂間くんの会社の元後輩でゆとりモンスターと呼ばれた山岸を演じる仲野太賀さん、

山路の恋の相手として山路を振り回す魔性の女、佐倉悦子を演じる吉岡里帆さん、

焼き鳥屋「鳥の民」のバイトくん中森を演じる矢本悠馬さんなど、今は売れっ子の彼らもこのドラマから爆発的に人気が出ていった様に当時私は感じておりました。

どのキャラクターも当時は本当に強烈でハードパンチャー揃いでしたが、今作でも脇をしっかり固めて作品を一層引き立てています。

 

 超売れっ子であり、名作を数えきれない程産み落としてきた稀代の劇作家、宮藤官九郎。

その彼が生み出した名作ドラマがクオリティをさらに底上げして帰ってきた最新作『ゆとりですがなにか インターナショナル』。

これは2023年の事件です!

私は見た後しばらくは「もう一度見せてもらってありがとう…」しか感想が出てきませんでした。

それぐらい嬉しく、ありがたかった。

メルマガを書くにあたって、みんなドラマのブルーレイBOXセット買おう…以外何も思いつかない位にはしっかり食らいました。

キャラクターが生きている。

そういうリアリティを感じられる程作り込まれて熱がある作品です。

これをスクリーンという大画面で、そして映画館の音響で楽しめるというのは本当に贅沢な事です。

あべのアポロシネマで是非多くの皆様に見て頂きたい作品です。

 

ドラマを見ていた方はもうただいまの気持ちで大手を振って3人に会いに来てください!

初めての方も臆することなく、隠し撮りされた酒蔵を営む坂間家とその周りの生活を外からウォッチする気持ちで是非来てみてください。

観ていると自然に坂間君を応援したい気持ちになる、笑顔がもらえる不思議な映画です。

あべのアポロシネマで皆様のお越しをスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

  

あべのアポロシネマのHPはこちら ⇒ https://www.kin-ei.co.jp

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

始まってから終わるまでずっとニコニコして観ていたので口角筋が痛くなりました。

 

-------

2023年11月10日(金)公開『マーベルズ』 »

出演:ブリー・ラーソン/テヨナ・パリス/イマン・ヴェラーニ/他

監督:ニア・ダコスタ

 

 

こんにちは、アポロシネマです。

本日はアベンジャーズ最強ヒーロー、キャプテン・マーベルの新たな物語『マーベルズ』をご紹介いたします。

 

キャプテン・マーベルとの“ある過去”の因縁から復讐を誓う謎の敵。

その狙いは、地球をはじめ彼女が守ってきたすべてを滅ぼすことだった。

最凶最悪の敵サノスを圧倒する力でも救えない危機が迫るなか、彼女を家族のように慕う敏腕エージェント〈モニカ・ランボー〉、彼女に憧れるアベンジャーズオタクの高校生ヒーロー〈ミズ・マーベル〉と、3人が入れ替わる謎の現象が発生。

これまで一人で戦ってきたキャプテン・マーベルは仲間との運命的な繋がりからチームを結成し、新たな“強さ”に目覚めていく。 

 

なんと、シリーズの中では短めの105分(1時間45分)という上映時間の中に、3人のヒーローのエモい活躍が込められていました!!

 

まずは、キャプテン・マーベル。前回のメイン作「キャプテン・マーベル(2019)」では、彼女がめちゃくちゃ強いという事はわかったものの、彼女自身の記憶喪失もあり、人間性については謎の部分が多かったように感じられました。今回の作品では、モニカとミズ・マーベルが登場することにより、人間性が「こんな人だったのか!」と深掘りされています。

流石、役を演じたのが第88回アカデミー賞主演女優賞を受賞したブリー・ラーソン。かっこよさの中に、ふと見える可愛さ。役に深みがあって、かっちょいい~~!

彼女の能力は光のエネルギーを吸収すること(それを集めて手のひらから発射することも可能。)、この能力(他の2人も光を操る能力)によって他の2人と、パワーを使ったお互いの居場所が入れ替わるという謎の現象が発生するのです。

 

そして2人のキャラクターについては、映画初登場!

モニカ・ランボーについては、ディズニープラスで放映していたドラマ『ワンダヴィジョン』で能力を覚醒させたキャラクターなのですが、このドラマを見ていなくても、本編はついていけますので、ご安心ください。

彼女は、ニック・フューリーが指揮する宇宙ステーションS.A.B.E.R.の敏腕エージェントで、彼女の能力は光のエネルギーを操ることです!

 

ミズ・マーベルについても、ディズニープラスで放映していたドラマ『ミズ・マーベル』が初登場。カマラという女の子で、めちゃくちゃ“キャプテン・マーベル”オタクで。超ハイテンションな今時高校生なのですが、彼女の家族についても、全世界の家族(実家)こんな感じかも…(もしかして、私の家族もこんなだった・・・?)と思うほど、親しみやすい家族で最高です。こちらもドラマ未見でも映画鑑賞可能かと思われます。とにかく賑やかな家族であることを頭に入れておきましょう!(笑)

彼女の能力は光のエネルギーで実体を作ること。

 

まじめな2人(キャプテン・マーベルとモニカ・ランボー)の間に、オタク高校生(ミズ・マーベル)も合流して、どうなる事やら…と思いきや、案外いい感じ!宇宙一強いグループ爆誕です!

 

そしてもちろんのこと、エンドロール中におまけ動画(という表現であっているのか)がありますので、最後までお席立たずにご鑑賞ください。

アポロシネマでスタッフ一同お待ちしております。

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

せきぐち

色んなサブスク入るのですが、途中で使わないとやめてしまいます。

しかし何かがあったときには、また入りたいと思い、悩み、永遠のループから抜け出せません。

 

2023年10月6日(金)公開『アナログ』 »

出演: 二宮和也/波瑠/他

監督: タカハタ秀太

 

 

アポロシネマです。

本日はお笑い界のドン、ビートたけしが70歳にして初めて書きあげた恋愛小説を主演・二宮和也、ヒロイン・波瑠で映画化した『アナログ』を紹介します。

 

手作り模型や手描きのイラストにこだわるデザイナーの悟。

携帯を持たない謎めいた女性、みゆき。

喫茶店「ピアノ」で偶然出会い、連絡先を交換せずに「毎週木曜日に、同じ場所で会う」約束をする。

二人で積み重ねるかけがえのない時間。

悟はみゆきの素性を何も知らぬまま、プロポーズする事を決意。

しかし当日、彼女は現れなかった。その翌週も、翌月も…。

なぜみゆきは突然姿を消したのか。彼女が隠していた過去、そして秘められた想いとは。

 

と、あらすじを読むだけで泣くのだろうと覚悟はしていましたが…、

泣きましたね~。皆様もハンカチを忘れずに。

 

『アナログ』というタイトル通り、2人の時間がゆっくり丁寧に描写され、デジタルに縛られない世界に引き込まれます。

映画鑑賞中は目前にスクリーンだけ。

映画の世界以外には邪魔をされないので、その点がこの作品とリンクしますね。

主人公の友達に、桐谷健太演じる高木と浜野謙太演じる山下がいるのですが、

この3人が集うと物語の緩急の緩の部分が大きく、殆どアドリブなのかな?と思うくらい、

とてもリアルな仲のよさにも、時の流れがゆったりと感じられます。

 

登場人物全員が優しいのが最大の癒しポイント!

歳を重ねると、自分の考えだけでなく、他者の考え方の想像のバリエーションも増えていきますよね。

その上での様々な登場人物の、様々な考えがわかる…。この映画全てを包み込むような愛を感じられます。

 

そして個人的にですが、映画観ながら「コーヒー飲みたい~!」とコーヒーが出てくるたびに思いましたので、映画のお供はホットコーヒーお勧めします(笑)ぜひアポロシネマ売店でお買い求めください。

 

秋の過ごしやすい季節に、ゆったりとした時間を。ぜひアポロシネマでご覧ください。

 

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

せきぐち

マスターの入れるコーヒー飲ませてほしかったですね。

絶対おいしいはずだ!

 

2023年9月15日(金)公開『ミステリと言う勿れ』 »

出演:菅田将暉/松下洸平/町田啓太/原菜乃華  他

監督:松山博昭

 

 あべのアポロシネマです。

本日は「BASARA」や「7SEEDS」など数々の名作漫画を描き上げた漫画家、田村由美さんが現在進行形で連載中の漫画の実写映画化作品『ミステリと言う勿れ』のご紹介です。

 

この作品は元々2022年にフジテレビでテレビドラマ化され大ヒットした作品で、主人公久能整(くのうととのう)くんがひたすらに思ったことを喋り続け、一見事件に無関係ともとれる整くんの言葉の数々が事件解決の重要な手掛かりとなる事もあれば、登場人物を支える言葉や救う言葉になることもある、というミステリ作品でありながら世相を反映させた現代的価値観の提示で人の心も救ってしまうという一風変わった作品であります。

整節(ととのうぶし)とも言うような淡々と真実を暴きつつ、人の心を解きほぐしてしまう主人公の姿はアフロの様な大きな天然パーマと細身で長身の一風変わった青年です。

演じるのは菅田将暉さん。

原作での整くんの印象は非常におっとりしておだやかながら、口を開くと歯に衣着せぬ物言いが止まらないクレバーな青年というイメージですが、菅田将暉さんがドラマ版、そして映画版を演じる事で漫画の主人公のイメージにプラスで愛嬌、可愛らしさが加わったように感じました。

そのことで整くんという難しい役どころのキャラクターに一層の深みが出たように感じます。

菅田さんのもつ愛嬌と整くんが持つ鋭さ、偏屈さ、繊細さなどが合わさって、本当にハマり役だなぁと今作を見て、ますます感じました。

 

今作は原作では2巻~4巻の間に描かれた物語で、ドラマの2話3話で放送されたバスジャック事件の後に起こった事件になります。

原作ファンの間では「広島編」と呼ばれ非常に人気が高いエピソードです。

個人的には原作もしっかり押さえながらドラマならではの方法で漫画では描き切れない様な細やかな部分もしっかり補完した完璧な「広島編」であるように感じました。

原作ファンとしては毎回、このエピソードはドラマだとどういう風に表現するのだろう、と思う部分もしっかり映像として物語に落とし込んで補強してくれるのが今作のドラマ版という印象だったので、その頼もしさはそのままに、よくある「漫画の実写映像化で大失敗!」みたいな事は絶対に無いという事をここに公言させてください!

ここはやはりドラマからメインで演出を担当している松山博昭監督がドラマからのいい流れ、作り方をそのまま映画に持ってこられたという部分が凄く大きいように感じました。

 

今回、物語のメインになるのは原菜乃華さん、町田啓太さん、萩原利久さん、柴咲コウさんの4人が演じる狩集(かりあつまり)家の一族の遺産相続問題。

これにボディーガード兼謎解き要員として招集された整くんが、一族が抱える様々な問題と謎に対峙していきます。

整くんが語る一つ一つの言葉のパンチ力と閃きの輝きを是非スクリーンで感じて頂きたいところです。

また、ドラマから使用されているKing Gnuの楽曲「カメレオン」もさることながら、映画用に書き下ろされた楽曲「硝子窓」も素晴らしくそれも是非映画館の音響で楽しんで頂きたいところです。

 

 この作品はドラマから続く『ミステリと言う勿れ』の新しい物語です。

しかしドラマを見た事が無い人は置いて行かれるか、というとそんな事はなく、ここから『ミステリと言う勿れ』に入って頂いても充分楽しめる非常に間口の広い作品となっております。

ミステリを主題に置きながら、主人公整くんから放たれる言葉や考え方に胸を癒される素晴らしい作品に仕上がっています。

皆様もこの作品をスクリーンで観る事で『ミステリと言う勿れ』デビューしてみませんか。

きっと皆様の心に届く素晴らしい映画体験になると思います。

スタッフ一同、あべのアポロシネマで皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

-------

★☆執筆者紹介☆★

-------

ふじもと

 

最近美味しいゴーヤチャンプルを作ってもらって食べました。

ゴーヤチャンプルが好きです。