あべのアポロシネマ最新映画情報バックナンバー

劇場スタッフが実際に映画を鑑賞し、執筆したメールマガジンのバックナンバーです。
※不定期配信

2023年9月15日(金)公開『ミステリと言う勿れ』 »

出演:菅田将暉/松下洸平/町田啓太/原菜乃華  他

監督:松山博昭

 

 あべのアポロシネマです。

本日は「BASARA」や「7SEEDS」など数々の名作漫画を描き上げた漫画家、田村由美さんが現在進行形で連載中の漫画の実写映画化作品『ミステリと言う勿れ』のご紹介です。

 

この作品は元々2022年にフジテレビでテレビドラマ化され大ヒットした作品で、主人公久能整(くのうととのう)くんがひたすらに思ったことを喋り続け、一見事件に無関係ともとれる整くんの言葉の数々が事件解決の重要な手掛かりとなる事もあれば、登場人物を支える言葉や救う言葉になることもある、というミステリ作品でありながら世相を反映させた現代的価値観の提示で人の心も救ってしまうという一風変わった作品であります。

整節(ととのうぶし)とも言うような淡々と真実を暴きつつ、人の心を解きほぐしてしまう主人公の姿はアフロの様な大きな天然パーマと細身で長身の一風変わった青年です。

演じるのは菅田将暉さん。

原作での整くんの印象は非常におっとりしておだやかながら、口を開くと歯に衣着せぬ物言いが止まらないクレバーな青年というイメージですが、菅田将暉さんがドラマ版、そして映画版を演じる事で漫画の主人公のイメージにプラスで愛嬌、可愛らしさが加わったように感じました。

そのことで整くんという難しい役どころのキャラクターに一層の深みが出たように感じます。

菅田さんのもつ愛嬌と整くんが持つ鋭さ、偏屈さ、繊細さなどが合わさって、本当にハマり役だなぁと今作を見て、ますます感じました。

 

今作は原作では2巻~4巻の間に描かれた物語で、ドラマの2話3話で放送されたバスジャック事件の後に起こった事件になります。

原作ファンの間では「広島編」と呼ばれ非常に人気が高いエピソードです。

個人的には原作もしっかり押さえながらドラマならではの方法で漫画では描き切れない様な細やかな部分もしっかり補完した完璧な「広島編」であるように感じました。

原作ファンとしては毎回、このエピソードはドラマだとどういう風に表現するのだろう、と思う部分もしっかり映像として物語に落とし込んで補強してくれるのが今作のドラマ版という印象だったので、その頼もしさはそのままに、よくある「漫画の実写映像化で大失敗!」みたいな事は絶対に無いという事をここに公言させてください!

ここはやはりドラマからメインで演出を担当している松山博昭監督がドラマからのいい流れ、作り方をそのまま映画に持ってこられたという部分が凄く大きいように感じました。

 

今回、物語のメインになるのは原菜乃華さん、町田啓太さん、萩原利久さん、柴咲コウさんの4人が演じる狩集(かりあつまり)家の一族の遺産相続問題。

これにボディーガード兼謎解き要員として招集された整くんが、一族が抱える様々な問題と謎に対峙していきます。

整くんが語る一つ一つの言葉のパンチ力と閃きの輝きを是非スクリーンで感じて頂きたいところです。

また、ドラマから使用されているKing Gnuの楽曲「カメレオン」もさることながら、映画用に書き下ろされた楽曲「硝子窓」も素晴らしくそれも是非映画館の音響で楽しんで頂きたいところです。

 

 この作品はドラマから続く『ミステリと言う勿れ』の新しい物語です。

しかしドラマを見た事が無い人は置いて行かれるか、というとそんな事はなく、ここから『ミステリと言う勿れ』に入って頂いても充分楽しめる非常に間口の広い作品となっております。

ミステリを主題に置きながら、主人公整くんから放たれる言葉や考え方に胸を癒される素晴らしい作品に仕上がっています。

皆様もこの作品をスクリーンで観る事で『ミステリと言う勿れ』デビューしてみませんか。

きっと皆様の心に届く素晴らしい映画体験になると思います。

スタッフ一同、あべのアポロシネマで皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

最近美味しいゴーヤチャンプルを作ってもらって食べました。

ゴーヤチャンプルが好きです。

2023年10月20日(金)公開『ザ・クリエイター/創造者』 »

出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン/ジェンマ・チャン/渡辺謙/他

監督: ギャレス・エドワーズ

 

 あべのアポロシネマです。

本日は『GODZILLA ゴジラ』や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を手掛けたギャレス・エドワーズが脚本・監督を務める最新作『ザ・クリエイター/創造者』のご紹介です。

 多くのSF作品が世に出尽くした昨今、ヒット作の中に散見される何かの続編やリブート、スピンオフ作品。

つまり既に構築された世界観に間借りする様な形で作られたSFがここ数年目立つように感じて私は少し残念に思っておりました。

それぞれに作品としての良さはあってもそこに新しさ、未知なる希望を見いだせない、どこか物足りなさを感じる様なそんな気持ち。

そんな中現れた久しぶりの全く新しい一から生み出されたハードなSF映画『ザ・クリエイター/創造者』。

ギャレス・エドワーズといえば怪獣映画、SF映画に定評のあるクリエイターですが、ここまで一から構築した世界観を提示できる監督とは本当に恐れ入りました。

物語、着るもの、乗り物、食べ物、兵器、時代背景、キャラクター造形、建物造形、空間デザイン、あらゆることを0から生み出し続け、この世界を作り上げるという事がいかに大変で、隅々まで神経を行き届かせないといけないか。

それを一場面一場面1シーン毎に感じさせてくれる、楽しませてくれるSF映画は本当に久しぶりと言えるのでは無いでしょうか。

武器一つとっても、スーツ一つとっても、文字デザイン(フォント)一つとってもそのデザインの細やかさと楽しさで切ない物語と裏腹にワクワクしっぱなし、スクリーンに引き込まれっぱなしなのが本作『ザ・クリエイター/創造者』なのです。

 

 物語はAIと人間の戦争であり、重厚な人間ドラマであり、サスペンス要素もありながら新しい価値観の提示であり、本当に考えさせられる内容です。

しかしその内容の重たさも作品の一側面に過ぎないと言わんばかりの軽やかなテンポ感で物語が進む様は本当に見ていて心地よく感じました。

この作品にこのスピード感が出せるところが流石ハリウッド!という、久しぶりにハリウッドの偉大さとお金のかかり方に飲み込まれるような没入感で観る事が出来ました。

映画が終わってからの脱力感、と爽快感。これは本当に楽しんだ映画体験!という感じでした。

 

 主演のジョン・デヴィッド・ワシントンさんは『TENET テネット』でも主演を務めた俳優さんで本当に実力派。

実はデンゼル・ワシントンさんの息子さんなんですが、2世タレント感を一切感じさせない素晴らしい演技で作中何度も圧倒されました。

子供型のAIアルフィー役のマデリン・ユナ・ヴォイルズさんとのバディ感も素晴らしく作品の核としてしっかり機能しておりました。

また、ジェンマ・チャンさん、渡辺謙さん、アリソン・ジャネイさんなど素晴らしい演技を見せてくれる俳優さんも多く出演されており、どの役も作品にバチっとハマっている様に感じてそういった部分でも感動出来ました。

 

 また作品で印象的だったのは作中何度もリフレインされたドビュッシーの「月の光」。

ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」の3曲目で優しさと切なさを併せ持つドビュッシーといえば、な楽曲です。

この曲が作品にバッチリハマっている事で、作品のもつ悲劇性も最後には優しく包まれるような、感情が癒されるような効果があるように感じました。

また、作中に散りばめられたRadioheadの「Everything In Its Right Place」やDeep Purpleの「Flight Of The Rat」など楽曲の使用方法もなかなか独特で非常に楽しむ事が出来て良かったです。

 

 多くのSF作品を作り続けてきたハリウッド。

その歴史が全て詰まっている様な、本当に一本立ちしたハードでスケールの大きなSF作品『ザ・クリエイター/創造者』。

映画館の大きなスクリーンと音響で楽しんで頂きたい作品です。

一度目は何も考えず、二度目はその細やかなディテールを隅々まで楽しみ、三度目はもう一度物語を深く考察する。

そんな楽しみ方をしても全く飽きない様な、深く作り込まれた作品です。

是非あべのアポロシネマに足を運んでいただければと思います。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

  

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

作中子供型AIのアルフィーちゃんが初登場するとき、ちいかわのくりまんじゅうとハチワレっぽい人形を持っています。似ているけれど偽物なので要チェックです。

 

2023年7月28日(金)公開『キングダム 運命の炎』 »

出演:山﨑賢人/吉沢 亮/大沢たかお/清野菜名/他

監督: 佐藤信介

 

 あべのアポロシネマです。

本日は『GANTZ』や『アイアムアヒーロー』などコミックス原作の映画を多く手掛ける佐藤信介監督の最新作『キングダム 運命の炎』のご紹介です。

佐藤監督の代表作と言えば今作も含む『キングダム』シリーズ!という位、監督と作品の相性が非常に良い作品で1作目からその面白さ、クオリティの高さで人気を博し、あれよあれよという間にいよいよ3作目『キングダム 運命の炎』の公開となりました!

中国で最初の統一国家を作った秦の始皇帝。

その歴史を描いたキングダムの漫画の面白さとスケールを余すところなく圧倒的に映像で体験出来るこの映画が面白くないはずがありません!

 

 さて、キングダムというと漫画家の原泰久さんによって圧倒的熱量とスケールで描かれる物語で、アニメ化も映画化もされ、現在までに単行本は69巻まで刊行され累計発行部数は9900万部という大ヒット作品です。

紀元前770年頃から紀元前221年に秦が中国を統一するまで500年に渡って続いた戦国の時代(春秋戦国時代)の最後の30年を中心に、秦が中国を統一すべく、現在も引き続き描かれている物語です。

紀元前の物語という事で、今から2200年以上前の話という事ですね。

中国の歴史大河として有名な三國志が西暦184年~280年までなので、それよりも更に400年ほど前になるという事ですね。

秦以外には魏、趙、楚、燕、韓、斉など様々な国が登場します。

 

後に秦の始皇帝となる秦国の王様「エイ政」と奴隷出身でありながら天下の大将軍になる事を夢見て幼いころから修行を積んできた主人公「信(シン)」を中心に様々な仲間と敵が、まさに群雄割拠の世界でどの様に戦い、生きていくのかが描かれています。

キングダムの1作目ではエイ政と信の出会い、そして秦の内部でエイ政の弟、成キョウによって起こされた謀反から信がエイ政を守り、武功を立て、大将軍への第一歩を踏み出すところが描かれています。

キングダム2作目では1の3カ月後、中華統一の第一歩として魏軍の領地、蛇甘平原(だかんへいげん)での戦いを中心に主人公信の初の戦(いくさ)参戦と暗殺一族の末裔であるキョウカイとの出会い、そして知略と本能をぶつけた大将同士の負けられぬ戦いを描きました。

2の最後では今のままでは将軍になれないと実力を痛感した信が秦国の伝説の大将軍王騎の元に修業をつけてもらいに赴く様が描かれていました。

そして今作に遂に繋がります。

今作『キングダム 運命の炎』は2から半年後、修行を終えた信が蛇甘平原で立てた武功により、百人将(百人のチームのリーダー)に昇格し、新たな戦いに身を投じていく様が描かれます。

やはりこのシリーズ、1から一貫して言える事はアクションシーンの凄さです。

敵や味方の陣形や動き、繰り広げられる殺陣の凄まじさは間違いなく日本最高峰のもので間違いないでしょう。

今まで通り信のド派手なアクションで魅せるその活躍や戦いも存分に描かれていますが、知略を巡らし兵を動かす大沢たかお扮する王騎将軍と趙の将軍フウキとの戦いや秦の城内で繰り広げられる宰相呂不韋とエイ政との駆け引きなど見逃せないシーンが目白押しです。

特に今回敵として攻めてくる趙という国はエイ政が生まれる少し前に秦軍によって40万人の兵士を生き埋めにされ殺された長平の戦い(恐ろしい事に史実です)という戦があり、秦国への深い憎しみと恨みが根底にあるという事も頭の片隅に入れておくと一層映画を楽しめるように思います。

 

『キングダム 運命の炎』。

3作目にして小さいながら一隊の将となり、新たな戦に身を投じる事となった主人公信。

前作まで一騎当千の活躍を見せてきた信の今作での活躍や如何に!

そして「運命の炎」に導かれ集まる強者達に待ち受ける運命とは!?

こういう映画こそ大きなスクリーンと音響の整った映画館で見て頂きたい今年の夏大注目の一本です。

あべのアポロシネマで大迫力の戦闘と物語の行く末を見守って下さい!スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

(※キャラクターの人物名は全ての方の端末で表示される様に環境依存文字の箇所はカタカナで表記させて頂いております。)

 

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ふじもと

 

お休みの日に子供の為に海に行きました。

子供はパワーが凄くて驚く事ばかりです。

夏ですね。

2023年4月14日(金)公開『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』 »

出演:高山みなみ/山崎和佳奈/小山力也/林原めぐみ/他

監督:立川譲

 

 

アポロシネマです。

コナンファンの皆様、お待たせいたしました。今年もコナンの季節がやってまいりました!!

今作は26作目の劇場版。

まずはタイトルについて、私のネット検索能力から紐解いた結果、元素番号で26はFe、つまり【鉄】!(黒は、黒ずくめの組織の黒かと・・・)にかかっているっぽいのです!!(あくまで推理のレベルですが、これは驚き豆知識として伝えたかったのです。)

更に魚影と書いて、サブマリン。サブマリンとは潜水艦、それを魚の(群れを成して)泳ぐ姿にたとえ、魚影と当て字にしているのです。

これは去年、花嫁と書いて“はなよめ”と読むストレートタイトルからすると、待ってました感ありますね!!

 

舞台は海、世界中の警察が持つ防犯カメラを繋ぐための海洋施設『パシフィック・ブイ』という巨大な海洋施設。顔認証システムを応用した、ある“新技術”のテストが進む中、ひとりの女性エンジニアが黒ずくめの組織に誘拐され、事件が大きく動き出します。

 

この黒ずくめの組織の登場は、劇場版20作目の『純黒の悪夢(ナイトメア)』以来6作ぶりで、今回は灰原哀との戦いが物語の軸になっています。

ポスターのメインビジュアル(映画公式サイトのトップページにも出てくるイラスト)でも【コナンSIDE vs ブラックSIDE】と分かれているのがわかる様に、2グループがバチバチです!!ビジュアルには、黒ずくめの組織No.2のラムが載り、その片腕ピンガの姿も…。

黒ずくめの組織、めっちゃ出てくるやん…。

コナンSIDEめっちゃピンチやん……。

ハラハラドキドキが止まらない展開に、哀ちゃんの涙…。苦しい…これは是非ハンカチ持参で見てくださいね…。

 

そして忘れてはいけない、主題歌を担当するのはスピッツ!「美しい鰭(ひれ)」。

エンドロールは彼らの楽曲、歌声と映画の余韻が共鳴して心洗われる。

スクリーンで聞くスピッツ良い…。

次回の劇場版予告まではスピッツに身を任せ、お待ちください。

 

頭の天辺から足のつま先までコナンワールド全開で、バトルも伏線もミステリーもてんこ盛り盛り!ぜひ映画館でお楽しみください!

 

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

 

冒頭にお決まりの登場人物紹介がありますので、キャラ設定の記憶があやふやな場合でも安心して鑑賞できます。(工藤新一が江戸川コナンになる説明は何度聞いてもいいですね!)

色々アニメを見たので、一年前よりかは詳しくなっている気がします。

2023年8月4日(金)公開『マイ・エレメント』 »

出演:玉森裕太/川口春奈/他

監督:ピーター・ソーン

 

 

こんにちは、アポロシネマです。本日は、ピクサー最新作『マイ・エレメント』を紹介します。

 

お話は、火・水・土・風の4つのエレメント(元素)が、それぞれの特性を活かしユニークな生活様式で共生している[エレメント・シティ]が舞台。アツくなりやすくて家族思いな女の子、エンバーと、涙もろくてやさしい自由な心を持つ青年、ウェイド。性格だけでなく、その気になればお互いを消せる(!?)性質を持ち、全てが正反対の意外なふたり。 この出会いは“エレメントの世界”にどんな化学反応を起こすのか?

 

さすがピクサー、ハズレなし!!

ラブストーリーの要素も加わりつつ、心に響く素晴らしい作品でした。

特に思ったのが、存在するエレメントを4つとすることでキャラクターや話が複雑にならず、尚且つ私たちが生活するうえで欠かせない“自然”となれば、なじみ深く、特徴もわかりやすい。小さなお子さまにもピン!とくるという事で、親子でも楽しめるではないですか!!

いつも発想が明快で素晴らしいなと思います。

しかも4つのエレメントが存在するからこそ起こる、化学反応?!

お勉強にもなりますね~。是非学校に映画の感想文を提出して欲しい!(笑)

 

そして物語もさることながら、声優も良い!

主人公でもある、火のエレメント・エンバー。声を演じるのは、川口春奈さん。彼女のハキハキとして芯の通った力強い声が心地よく、観ているこっちも熱くなるほどストレートな性格、一言目の声でわかりますね。

一方、水のエレメント・ウェイドの声を演じるのは、玉森裕太さん。

彼の透き通って柔らかく優しい声が、涙もろくて(情に弱い)やさしいウェイド!あまり詳しくなかったもので申し訳ないのですが、彼はとても癒しボイスなのですね。ウェイド、めっっっちゃ良いやつです。

他にもサンドウィッチマンの伊達みきおさん(すみません、エンドロールまで気が付かず…)やMEGUMIさん(この方はわかりやすい!)も声をされています。みんないいキャラなのでお楽しみに。

 

夏の暑さと湿気でジメジメした気持ちを風のエレメントに吹き飛ばしてもらいましょう!

是非アポロシネマでご鑑賞ください。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

映画鑑賞後に、監督の『マイ・エレメント』制作に至ったニュース記事を見ました。映画を観る前でなく、観た後にエンドロールを見て、気になった方は調べてみるのがお勧めです。

2023年8月25日(金)公開『Gメン』 »

出演:岸優太/竜星涼/矢本悠馬/森本慎太郎/他

監督:瑠東東一郎

 

 

あべのアポロシネマです。

本日ご紹介させて頂くのは『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』など話題作を監督されている瑠東東一郎監督の最新作『Gメン』のご紹介です。

 

こちらの映画は「フジケン」や「ナンバMG5」など人気漫画をこれまで多く手掛けてきた漫画家、小沢としおさんが2014年~2018年まで週刊少年チャンピオンで連載していた不良漫画「Gメン」を原作に、バカ、オタク、問題児など学校の落ちこぼれの掃きだめ達が集められたクラス「G組」の男子高校生達が時に笑い、時に泣き、喧嘩に遊びに青春を謳歌するご機嫌なティーンエイジャームービーになっています。

主人公門松勝太を岸優太さん、瀬名拓美役の竜星涼さんなど非常にハマった配役が多く、2時間全く退屈することなく不良男子高校生の下品でバイオレンスな日常を追体験する事が出来ます。

映画という作品の性質上凄い速さでG組に溶け込んでしまう転校生勝太と元々G組だった面々とのやり取りも非常に楽しく軽快で、スクリーン映えする素晴らしい出来でした。

特にギャグパートがどれも素晴らしく、作品的には喧嘩4ギャグ6の割合で、そのバランスの良さと作品のテンポが非常に心地良いリズムを形成して良い映画空間を作っているなと感じました。

吉岡里帆さんが演じるG組の担任教師雨宮瞳も熱演により非常に良い味が出ており、この撮影楽しかっただろうなという、現場の雰囲気の良さまで感じ取れる様な楽しい作品になっております。

また、映画化の話を聞いた時に高良健吾さんと田中圭さんが高校生役という事で驚きと、流石に高校生は厳しいのでは…?という疑念の目を向けておりましたが、ジェットコースターみたいなこの作品において、そんな事は鑑賞中微塵も気になりませんでした。

それどころか、高良さんを見ながら伊達薫居たなーと原作を思い出すくらいで、これを大成功と言わず何を大成功と言うよ!?という、非常にわかりやすくしっかりハマっておりました。

そして主題歌がザ・クロマニヨンズの“ランラン”!で、エンドロールにしっかり流れるので是非余韻と共に聞いて頂きたいのですが、本当にこの映画にマッチしていて、ヒロトの声とマーシーのギターはなんでこんなにも不良の青春とマッチするんや!という、ある種の感動を覚えました。

是非エンドロールの最後の最後までたっぷり、余すところなく楽しんで頂きたいところです。

 

この夏最後に特大の青春映画が公開されました!

矢本悠馬さんや森本慎太郎さん、このメールマガジンでは名前は上げていないけれどばっちりハマったキャラクター達がドバっと出てきて我々を楽しくG組へ誘ってくれます。

現役高校生も、大学生も、もうずっと前に社会人になった方も、全ての方を一瞬で落ちこぼれ男子高校生に戻し(?)てくれる愛すべき映画『Gメン』!

あべのアポロシネマで残暑を吹き飛ばすべく上映中です!

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

小沢先生の漫画、どれも面白いです。

2023年6月9日(金)公開『リトル・マーメイド』 »

出演:ハリー・ベイリー/ジョナ・ハウアー=キング/メリッサ・マッカーシー/ハビエル・バルデム/他

監督:ロブ・マーシャル

 

 

アポロシネマです。

本日は、創立100周年でとてもめでたいディズニー映画より『リトル・マーメイド』をご紹介いたします!

 

正直なところを申し上げますと、私はディズニー映画のプリンセスが出てくるお話に詳しくなく、アリエル、白雪姫、シンデレラ、ラプンツェルなど…キャラクターとしてはとても知っていますし、そこから展開されるキャラクター商品も非常に可愛いのですが、元々のお話は深く覚えておらず…。今回も少しの不安を持ちながら試写を拝見させていただきました。

 

そこで感じた素直な感想は、

すごくいい!

アニメも見返してみたい!

(今回は字幕版で試写させてもらったので)吹替え版も観てみたい!!

でした。

私のように少し不安な気持ちをお持ちの方でも、間違いなく楽しめる作品だ!という事をお伝えしたく、執筆しています。

 

物語は、まだ見ぬ人間の世界に憧れる海の王女アリエル。

ある日こっそりと人間の世界に近づき、嵐に遭った王子エリックを救う。この運命の出会いによって、人間の世界に飛び出したいというアリエルの思いは、もはや抑えきれなくなる。一方エリックも、自分を救ってくれた美しい声の持ち主を忘れられずにいた。

そんな時、アリエルに海の魔女アースラが近づき恐ろしい取引を申し出る。

それは、3日間だけ人間の姿になれる代わりに、世界で最も美しい声をアースラに差し出すことだった…。

 

観終えた後、純粋な気持ちに戻れること間違いなし!

とっても初心な2人の恋物語に、心洗われる…。尊い…。

デートムービーにもピッタリです。

 

今回アリエルを演じるのは、グラミー賞に5回ノミネートされた実力の持ち主で、ビヨンセがその歌声にほれ込み、自身のアルバムやツアーに参加させるほどの逸材にして新星ハリー・ベイリー。

彼女の声は透き通るほどきれいなのに力強く(声が映画映えする)、その声を取り上げられながらも人間になったアリエルを新鮮に演じていて、めちゃくちゃキュート!(尊い)

 

相手役のエリック王子を演じるのは、大作映画への出演は今回が初めてのジョナ・ハウアー=キング。

こちらも存じあげなかったもので、最初登場したときは、船の上で無精ひげも生えていて、大丈夫かよ…と心配していたのですが、話が進むにつれ、めちゃめちゃイケメンに見えてくる…不思議。こんなピュアな青年が!!存在していたとは!!!(尊い)

見終わる頃にはイケメン過ぎてまぶしかったです。

 

アリエルの父、トリトン王を演じるのはハビエル・バルデム。

この方のイメージは『ノーカントリー』や『007/スカイフォール』など、殺し屋のイメージが強かったのですが、今回はパパ!とっても娘が心配なパパの顔で良い。いつもとのギャップにより、更にいいパパに見えます(笑)

 

海の魔女、アースラを演じるのはメリッサ・マッカーシー。

ハマり役ぐらいに見た目仕上げてきているのですが…(笑)さすが、いつもはコメディー界を牛耳っている姐さんです。大胆さが心地よい。

 

聞きなれた曲がガンガン流れるので、陽気な曲の時はリズムに乗って、座席まで揺らさないように注意してくださいね。

 

この映画を見て、初心な2人の、初心な物語を体感して欲しい!

ぜひアポロシネマでご鑑賞ください。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

小さい頃のディズニー映画は何を見たかという話題になり、『わんわん物語』スコッチテリア(スコティッシュ・テリア)のジャックが好きだったような記憶が蘇ってきました。

ずっと『101匹わんちゃん』だと思い込んでいたのですが、『わんわん物語』だったようです。

2023年8月11日(金)公開『バービー』 »

出演:マーゴット・ロビー/ライアン・ゴズリング/他

監督:グレタ・ガーウィグ

 

 

アポロシネマです。本日は眩しいほどのピンクが目を引く『バービー』を紹介します。

 

お話は、すべてが完璧で《夢》の様な毎日が続くバービーランド。

ある日突然バービーの体に異変が…。その原因を探るために人間の世界に行く事になったバービーとボーイフレンド?のケン。

しかし、そこはバービーランドとは全て勝手が違う現実の世界、行く先々で大騒動を巻き起こすことに…!

バービー達にとって、完璧には程遠い人間の世界で知った驚きの《世界の秘密》とは?

そして彼女の選んだ道とは?

 

のっけからノリノリ陽気な音楽で始まり、気持ちもアゲアゲ!

バービーたち(みんながいろんな種類のバービー)が暮らすバービーランドは、歳も取らないし、皆キラキラしているし、全部可愛いし、ずっとハッピーだし、まさに夢の国。

そして、息もできないくらいのピンク!ピンク!!ピンク!!!

映画製作チームからは、セットをピンクで大量に塗ったことにより、世界中の塗料がピンク不足しているとのジョークが出たほどの、眩しいピンクに飲み込まれそう…。

かくゆう私の幼少期はというと、バービーやリカちゃんとは疎遠だったのですが、コメディの要素があり、楽しんで鑑賞できました。

 

その中でどうしてもお伝えしたいのが、俳優陣のすばらしさ!

主役のバービーを演じるのは、『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインが記憶に新しい、マーゴット・ロビー。

ノーマルバービー(職業などでカテゴライズされていない、これぞ!バービー!!)を演じるには、魅力が溢れすぎていて、ずっと可愛い。抜擢された理由が思いつきすぎる!画面がピンクよりも彼女のキラキラオーラで眩しすぎる!!

そのバービーに恋するケンは、『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリング。

いつもシリアスな作品が多く、作品にストイックな彼ですが、コメディでもここまで突き詰める事が出来るのか!!!(感動)

目玉が飛び出るほどに素晴らしい、スクリーン狭いと言わんばかりにケンを表現していて、彼のテーマソング(I’m Just Ken.)がヤバイくらいに心に突き刺さる…。このパフォーマンスは是非スクリーンで見て欲しい…。

その他にも、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のシャン・チーを演じたシム・リウや、コメディ映画『俺たち』シリーズのウィル・フェレル、女性版の『ゴーストバスターズ(2016)』でもイカしていたケイト・マッキノンなど、色々な方出ていらっしゃいますが、エンドロールのほとんどがバービーまたはケンなのも、不思議な感じです(笑)

 

バービーと別のバービーとまた別のバービーとケンと別のケンとそのまた別のケン…頭がこんがらがりそうな文章ですが、是非アポロシネマでご鑑賞ください。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

小さい頃はシルバニアファミリーで遊んでいたみたいです!女の子の人形ではなく、動物のミニキャラ…。確かに今も動物モチーフのキャラクター好きですね。

イベントのための特別上映 『RRR』 »

出演:NTR Jr./ラーム・チャラン

監督:S・S・ラージャマウリ

 

こんにちは、あべのアポロシネマです。

本日はあべのハルカス近鉄本店での展覧会にあわせ、日時限定で上映が決定した、S・S・ラージャマウリ監督最新作の「RRR」をご紹介します。

 

昨年10月21日に公開され、もうすぐ1年。今年の7月からは配信サービスもDVDレンタルも開始されているのにもかかわらず、いまだに劇場公開が続いている、そして展覧会も開かれ、いまだに新しいグッズも発売され続けるという、驚異の作品。

何回劇場で見ても、配信を見ても、それでもやっぱりもう一度劇場で見たい!と思わせる、とてつもないパワーを持った映画、それがRRRです。

舞台は1920年、大英帝国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた村の幼い少女を救おうとするビーム。大義のために英国軍の警察となるラーマ。相反する目的の男たちが運命の出会いを経て唯一無二の親友となるが、お互いの正体を知ったとき、友情か、使命か、究極の選択を迫られることになる…、という、ド直球なストーリー。

ここまでなら、ああよくあるやつ、と思いますよね。

 

でも、中身は全然「よくあるやつ」じゃないんです!

1シーン1シーンが、どこを切り取ってもかっこいいビジュアル。

「その発想はなかった!」という驚きのアクションの数々。

超人的なのに人間味あふれるキャラクター。

そしてアカデミー賞も受賞した「Naatu Naatu」をはじめとする、見ていて思わず体が動いてしまいそうな、超絶ダンス。はじめて耳にするのにどこか懐かしいような、インドも西洋も融合した重厚な音楽。すべてが絶妙で、3時間もあるのに、本当にあっという間に時間が過ぎます。インド映画見たことない、という方にも、きっと楽しんでいただける、劇場を出たときは

自分が無敵になっているような感覚を味わえるそんな映画です。

展覧会にあわせ、ついにアポロシネマでも(日時限定となりますが)上映します! 展覧会の前の予習に、展覧会後に感動をもう一度、ぜひ展覧会会場に一番近い映画館、アポロシネマでご覧ください。

※バックナンバー掲載時、イベントは終了しております。

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★☆執筆者紹介☆★

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たはら

展覧会会場周辺には、天王寺動物園もあります。展覧会、アニメイト、動物園、そして映画館までめぐると一日RRR気分に浸れますよ。

2023年7月14日(金)公開『五等分の花嫁∽』 »

声の出演:松岡禎丞/花澤香菜/竹達彩奈/伊藤美来/佐倉綾音/水瀬いのり/他

監督:宮本幸裕

 

アポロシネマです。本日は『五等分の花嫁∽』を紹介いたします。

このアニメは2019年に『五等分の花嫁』(第1期)放送が始まり、2021年に第2期『五等分の花嫁∬』、2022年には『映画「五等分の花嫁」』として映像化されてきました。

前回の映画版でこの物語は完結しているのですが…その映画でも描かれなかった、

アニメシリーズ第2期と映画の間の原作エピソードがついに映像化され、アニメシリーズの第3期として今年夏にTV放送されるのですが、それに先駆けて、映画館では7月14日(金)~8月3日(木)の期間限定で、アニメシリーズ第3期・第1話+特典映像付きの上映が始まったのです。(今回の話の始まりは、高校生活最後の夏休みです。)

 

ファンの方々、待ちに待たれていたと思います。

映画館では本編48分に加えて、劇場に来場いただいた方に向けた特別映像「五等分の花嫁∽ キャストコメント映像」が約12分上映されます。

キャストの作品への想いを感じられる内容がとても良いです。こちらもお見逃しなく!

 

私も今回の期間限定上映のために、アニメシリーズ第1期から映画までを拝見し、試写を見てきました!

初心者が説明するポイントとしては、この作品は1人の男子高校生(上杉風太郎)が五つ子の女子高生(一花、二乃、三玖、四葉、五月)の家庭教師を務めることから始まるラブコメディなのですが、五つ子ちゃんがどのキャラクターも個性があるので、正直、どの子も応援したくなるので、推しが決められませんでした…!!試写した今も、みんなが1番だ~!

風太郎くんと五つ子ちゃんの恋の駆け引きがじれったかったり、キュンキュンしたり…。この作品はどの話も、感情はジェットコースター状態にしてくれます。もちろん、今回の話もラブコメしてくれます・・・(風太郎くんはどんどん大人になっていく…)

今回映画館で上映するエピソードについては、映画版を見ている身からすると、

「あの時、あの子はこんなことを思っていたのか。」であったり、少し謎解きの様な要素であったりが出てくるので、是非アニメシリーズ第1期と2期は見てから、鑑賞していただきたいと思いました!

 

それにしても、夏休みのエピソードをするなんて、今の暑さにピッタリで…自動的に涼しい映画館で鑑賞する贅沢を味わえます(笑)

夏休みを謳歌している彼女たちもめちゃめちゃ羨ましい…。(そして可愛いので、眼福の極み。)

  

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せきぐち

今年の夏も暑いです。汗が止まりません(涼しいところに行かないと)。