あべのアポロシネマ最新映画情報バックナンバー

劇場スタッフが実際に映画を鑑賞し、執筆したメールマガジンのバックナンバーです。
※不定期配信

2024年9月27日(金)公開『Cloud クラウド』 »

出演:菅田将暉/古川琴音/奥平大兼/他

監督:黒沢清

 

あべのアポロシネマです。

本日は出る作品ならどんな作品にも馴染んでしまう、カメレオン俳優と言われる役者、菅田将暉さん主演、『CURE』『回路』などホラー、サスペンス・スリラー作品の大巨匠、黒沢清監督最新作『Cloud クラウド』のご紹介です。

 

今回のこのメールマガジンにはお伝えしたい内容に映画のストーリーの「ネタバレ」を含んでいる可能性がございます。『Cloud クラウド』を観ようとお考えの方の中で事前に何も情報を入れたくない、という方はここから先は読まず観終わってからこのメールマガジンをお読みいただければと思います。『Cloud クラウド』がどんな作品かその魅力を知りたい方、この作品を観ようか迷っている方はここから先をご参考にして頂けますと幸いです。

 

さて、この作品『Cloud クラウド』は「憎悪の連鎖が生む“集団狂気”を描くサスペンス・スリラー」と銘打たれた作品なのですが、観た後に映画から感じた印象が想像していた内容とだいぶ違ったのでその辺を中心に今回はお話させて頂きたいなと思います。

主人公の吉井(菅田将暉)はクリーニング工場で真面目に働く青年です。

責任がのしかかる昇格を嫌がり、目立たず暮らしたいと願う青年です。

そして副業として最近話題の「転売」を行い、安く仕入れた商品を高額で転売する事でお小遣い稼ぎをしているという感じの青年です。

ある時倒産した工場で作られていた大量の医療機器を安く仕入れ、それを高額で転売する事に成功した事で人生が一変します。

大金を手にした事で仕事を辞め、都心から離れた田舎に自宅兼事務所をかまえ、在庫を事務所で管理しながら転売業で生計を立てる様になります。

そして冒頭にあった憎悪の連鎖が生む“集団狂気”に飲み込まれていく、という感じなのですが、まず物語が二部構成になっています。

前半はサスペンス・スリラー的な要素が詰め込まれた「吉井青年が世の中の全てから恨みを買っていく」フェーズです。

このフェーズでは吉井青年の無気力な人間性と行動によって静かながら背筋がゾワゾワする映像がずっと続きます。

このスリラーともホラーともいえる空気感の中で味方がどんどん減っていき、孤立していく中で目に見えぬ憎悪だけが溜まっていく演出は流石、黒沢監督だと思わせられました。

なんとも言えない胸のザワザワ感がしっかりスクリーンに封じ込められていて、この口で言い表せない感覚を映画で楽しめる感じが、この映画ならではの良さの様な気がしました。

全く別人の人生を追体験できるという映画の古くからの楽しみ方が、この映画にはしっかりとパッケージングされていて、黒沢清監督の力量を感じさせます。

そして物語の後半部分、これが大分当初のイメージと違って驚いたのですが、ここから北野映画ばりのバイオレンスアクションが展開されます。

とんでもないバイオレンス映画に早変わりしスクリーンの中では大銃撃戦が繰り広げられます。

この前半の淡々とした静けさと後半の暴力性という緩急。

そして主人公吉井の混乱がヒシヒシと伝わる映像の面白さがこの作品の肝だと強く感じました。

この後半の唐突で強烈なバイオレンス展開の鮮烈さが前述させて頂いた「憎悪の連鎖が生む“集団狂気”を描くサスペンス・スリラー」という文言を吹き飛ばす位のパワーがあり、観た後の感想を大きく変えてしまう要因だと感じました。

私も映画を観るまでは5chやSNSなどの見えない敵や悪意に襲われながら精神的に追い詰められていくサスペンス・スリラーもの、みたいなイメージでこの映画を捉えておりましたがとんでもない!

この作品はめちゃめちゃシンプルに各所で恨みを買って、めちゃめちゃシンプルに暴力で迫られるという至極シンプルな物語なのです。

いや、これ凄かったです。

観たい感じとズレていく感覚の楽しさ。

全てが想像の斜め上をいく面白さ。

ただあまりに思っている感じとズレ過ぎると、思っていた映画と違う!というショックもあるかと思い、この場をお借りしてご説明させて頂きました。

割と頭を空っぽにして、細かい事は取りあえず置いておいて、全てを受け入れられるオープンマインドでこの映画に臨んで頂く事を強くおススメいたします。

後半のギラッギラの空が映った画が本当に黒沢清の画そのものでうわー、黒沢清!黒沢清の空!と。本当に感激しました。

俳優陣も全員薄暗く生気の抜けた演技で、その不気味さが際立つ最高のものでした。

この演技を2時間浴びるだけでも十分にご満足いただけます!

転売で稼ぐ主人公・吉井良介役の菅田将暉さんは勿論、吉井の恋人・秋子役の古川琴音さん、転売のバイト青年・佐野役の奥平大兼さん、ネットカフェで恨みを募らせる男・三宅役を岡⼭天音さん、吉井が働くクリーニング工場の社長・滝本役を荒川良々さん、そして今作で特に不気味さ、気持ち悪さが際立った転売業の先輩・村岡役を熱演した窪田正孝さん。どの人も本当に何を考えているのか全然判らず普通に会話しているだけでずっと怖いです!

 

さぁ皆様、『Cloud クラウド』に興味を持っていただけましたでしょうか。

この文章で皆様に少しでもこの映画の持つ虚無感や暴力性、そしてそれらを映画にギュッと閉じこめ、見事にパッケージングした手腕の素晴らしさが伝わりましたら幸いでございます。

是非スクリーンでこの映画を観て、映画でしか体験できない新たな扉を開けてみて下さい。

あべのアポロシネマスタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

ゼスプリ・サンゴールドキウイが美味しいです。

あの黄色いやつです。

やめられません。

2024年7月12日(金)公開『キングダム 大将軍の帰還』 »

出演:山崎賢人(※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記)/吉沢亮/大沢たかお/清野菜名/他

監督:佐藤信介

 

あべのアポロシネマです。

本日は『GANTZ』や『アイアムアヒーロー』などコミックス原作の映画を多く手掛ける佐藤信介監督の最新作『キングダム 大将軍の帰還』のご紹介です。

 

キングダムシリーズを全て手掛ける佐藤監督の手腕が遺憾なく発揮されているこのシリーズ。

気が付くと最近では佐藤監督=超大作アクションのイメージが定着したように思います。

今までの映画3作でキングダムの原作13巻分までの、その壮大な物語がスクリーンに刻まれて来ました。

今作は原作14巻~16巻まで、映画の前作でも途中まで描かれた「馬陽(ばよう)の戦い」を中心に登場人物たちの深い因縁と戦いの行方が描かれます。

 

秦という国で戦争孤児だった奴隷の少年、信 (シン/山崎賢人)が後に秦の始皇帝となるえい政 (エイセイ/吉沢亮)と出会い、亡き親友の想いを継いで孤軍奮闘し、えい政を守る戦いに巻き込まれていく第一作「キングダム」。

二作目では信が初めての戦場、蛇甘平原に出陣し五人一組の歩兵隊である伍のメンバーとなり魏を相手に果敢に戦い武功を立てました。

作品三作目では100人の小隊を率い、秦の大将軍である王騎(オウキ/大沢たかお)から「飛信隊」という名前を隊に授かった信。

韓という隣国と戦争中に北の大国である趙に攻め込まれた秦が馬陽で土地を守る戦いに挑むのが「馬陽の戦い」です。主人公信も王騎から新たな任務を与えられ、それを飛信隊一丸で遂行し、趙の敵将を打ち取る事に成功したのでした。

さぁそんな主人公信の出世物語、成長物語としても非常に優秀な本作キングダムシリーズですが、今作でも前作の続き「馬陽の戦い」の一日目の夜から物語が始まります。作中のキャラクターが増えるにつれて複雑になっていくのが物語というもので、今回は特にご注目頂きたいキャラクターについて少しだけご紹介、ご説明させて頂ければと思います。

 

信 (シン/山崎賢人)…主人公。当然物語に大きく関与するキャラクターになります。今作では強大過ぎる敵に対峙するシーンも多く、戦いの中で更に大きく成長します。

 

王騎 (オウキ/大沢たかお)…秦の六大将軍の一人。秦の「馬陽の戦い」における総大将として戦場を駆けまわる。武勇と知略の両方を兼ね備えあらゆる戦場に現れ戦況をひっくり返す姿から秦の怪鳥と呼ばれ恐れられる存在。信が最も憧れる大将軍。

 

ほう煖 (ホウケン/吉川晃司)…趙の「馬陽の戦い」における総大将。自らを武神と名乗る彼ですが、その強さは人の力を超えたまさに武神の名に相応しいものです。王騎と過去に因縁があり、それがこの戦いに大きく関わってきます。

 

騰 (トウ/要潤)…王騎軍の副官を務める、捕らえどころがない軍のサブリーダー的存在。王騎に忠誠を誓い、王騎の側近として戦場では先陣を切る。王騎と共に信に一目置いており、非常に頼もしい存在。

 

李牧 (リボク/小栗旬)…趙の軍師。類まれな知略を持つ軍略家で、前作でも最後に少しだけその存在が明らかになりました。今作でどの様に物語に関わってくるのか要チェックです。

 

という訳でこの映画で描かれる「馬陽の戦い」において重要な5名の人物を簡単にですが紹介させて頂きました。

この物語がどの様に進んでいくのか、どの様に決着を迎えるのか。

2時間25分という時間を使って是非たっぷりとご堪能頂ければと思います。

このメルマガにもごく簡単に今までの流れは書かせて頂きましたが、お時間がもしあれば今までのキングダムを復習されてから来られる事をお勧めさせて頂きます。

素晴らしい物語、素晴らしい大河ロマン作品だからこそ、120%楽しんで頂く為に復習してから来て頂くと一層楽しんで頂けるのでは、と思います。

漫画で13巻迄読んでくる、またはアニメで29話まで見てくるという形でも丁度物語を続きから楽しめるのではないかと思います。

 

内容まではネタバレになってしまいますのでここでは語れませんが、キングダムの人気を決定づけた原作きっての人気エピソードになっており、映画も「シリーズ最終章」とうたわれています。

これを大スクリーンで、映画館の音響で楽しまない手はありません。

あべのアポロシネマに是非この戦いの結末を見届けにいらしてください。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

キングダムこれで最終章なんですかね?

まだまだ原作もあるし続いて欲しいですねぇ。

2024年9月6日(金)公開『夏目アラタの結婚』 »

出演:柳楽優弥/黒島結菜/中川大志/市村正親/他

監督:堤幸彦

 

あべのアポロシネマです。

本日は乃木坂太郎原作の大人気漫画「夏目アラタの結婚」を『ケイゾク』や『TRICK』、『SPEC』など数々の名作を手掛けてきた堤幸彦監督がメガホンを取った今作『夏目アラタの結婚』のご紹介です。

 

乃木坂太郎さんと言えば過去にドラマにもなったヒット作「医龍-Team Medical Dragon-」を生み出した漫画家として知られています。

そんな乃木坂さんが2019年から2024年にビッグコミックスペリオールで連載したサスペンス作品が今作『夏目アラタの結婚』になります。

 

主人公はタイトルの通り夏目アラタ(柳楽優弥)。

児童相談所で働く公務員です。

アラタは自分が受け持つ連続バラバラ殺人事件の被害者遺児である少年、山下卓斗から

「父を殺した犯人に代わりに会って欲しい」とお願いされます。

卓斗は殺された父親の見つかっていない頭部の在処を犯人から聞き出したいと願っていました。

その為に犯人に遺族とバレない為にアラタの名前を勝手に語って犯人と文通を行っていたのです。

そして、手紙に書かれた「直接会って話したい」という犯人の言葉を受けて、

卓斗は夏目アラタに正直に顛末を話して、

犯人と直接会いお父さんの見つかっていない頭部の在処を聞き出して欲しいとお願いをしてきたというわけです。

無断で名前を使われていたにも関わらず、しかもこんな無茶なお願いを断らず快く引き受けてしまうのが夏目アラタという人物で、

ここから事件の真相を暴く為に奔走する事になってしまう訳です。

 

そんな重たい感じで物語が始まる今作なのですが、この作品はとにかく駆け引きが面白い作品です。

連続バラバラ殺人事件の容疑者として捕まっている女性、品川真珠(黒島結菜)とアラタの面会シーンは最初から最後まで本当にスリリングです。

アラタと真珠が結婚するまでのスピード感にも圧倒されますし、作中何度も何度も繰り返される面会シーンがとにかく凄いです!

拘置所でのアラタと真珠のやり取りがやはりこの作品の肝!

殺人犯としての不気味さと時折見え隠れする無垢で純真な心が入り混じる真珠。

面会は常にスリリングでありながら真珠の魅力も十二分に伝わるのと同時にアラタという人物がどの様な行動原理で動いているのか等もこのやり取りでしっかり描かれます。

作品の性質上この面会シーンと法廷シーンがかなりのウェイトを占める本作なのですが、予測不能の物語展開と胸アツの心理戦は本当に楽しめました。

物語がどんな風に転んでいくのか原作を読んでいない、調べたりもしていなかったので、この作品の手の上で大分転がされました!

是非この作品に対して前知識を持っていない方はそのままの状態でこの映画をご鑑賞頂く事を強くお勧めします!

黒島結菜さんが演じた品川真珠の怪演も勿論ですが、

チョイ悪で真っ向勝負な夏目アラタを演じ切った柳楽優弥さん、

真珠の無実を信じる弁護士宮前役の中川大志さん、

真珠の本心を疑う裁判長役の市村正親さん、

拘置所の無口な刑務官役の今野浩喜さんなど、

どの配役もインパクトがあり素晴らしく、見終わった後も胸に残るものだったので、

そちらもお伝えさせて頂きます。

 

そして最後にテーマ曲になっているオリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」。

エンドロールで流れるこの曲は作品中の真珠の想いを感じさせる楽曲になっていて、作品に本当にマッチしていていました。

エンドロールでこの曲を大音量で楽しめるというのもこの作品のグッドポイントの一つかもしれません。

 

この手の作品はまずネタバレ無しで楽しんで頂きたい作品なのでメルマガ作成にも大変気を遣います。

『夏目アラタの結婚』もまさにそういう作品です。

とにかくまず観てみて!としか言えないのがつらい所です。

夏目アラタがどんな経緯で結婚に至ったか、事件に隠された真実は?

物語はどの様な結末を迎えるのか?

謎多きこの映画に是非飛び込んでアラタと一緒に真実に迫ってみて下さい。

どんな結末がアラタと真珠を待っているのか。

どんなエンディングがあなたを待っているのか!

あべのアポロシネマで皆様のお越しをお待ちいたしております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

最近楽しい事をあんまりしていないので

旅行でも行きたいです。

2024年8月1日(金)公開『インサイド・ヘッド2』 »

声の出演:小清水亜美/大竹しのぶ/小松由佳/落合弘治/浦山迅/多部未華子/他

監督:ケルシー・マン

 

 

こんにちは。あべのアポロシネマです。

本日は、第88回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した映画『インサイド・ヘッド』の続編で、7月24日の時点で世界累計興行収入において『アナと雪の女王2(2019)』を抜いてアニメーション映画史上最大のヒット作となった『インサイド・ヘッド2』をご紹介いたします。

 

映画の冒頭でも前作の振り返りがありますので、前作を知らない方でもご鑑賞いただけます。

因みに前作は、突然の引っ越しで不安定になった11歳の少女ライリーの頭の中で起こる、「喜び[ヨロコビ]、「悲しみ[カナシミ]」、「怒り[イカリ]」、「嫌悪[ムカムカ]」、「恐れ[ビビリ]」という5つの感情を表すキャラクターの混乱やぶつかり合いを描いた作品でした。

今回は彼女が高校進学という人生の転機を控え、今までと違って部活や友人関係すべてがうまくいかず戸惑う中、ある日「心配[シンパイ]」率いる<大人の感情>たちが現れることにより“感情”に変化が訪れることから始まります。

「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない。」という[シンパイ]たちの暴走により、追放される[ヨロコビ]たち。巻き起こる“感情の嵐”の中で、ライリーは自分らしさを失っていく……。

 

大人になるための“新しい感情”として登場するのが、最悪の将来を想像し、あたふたと必要以上に準備してしまう[シンパイ]、小さな身体と大きな瞳で、いつでも周りの誰かを羨んでいる[イイナー]、どんなときも退屈&無気力で、片時もスマホは手放さない[ダリィ]、いつもモジモジしていて、恥ずかしさがMAXになるとフードで顔を隠す[ハズカシ]の4人。

感情についての研究はかなり進んでいて、人間の感情は今回のキャラクター数以上にあるそうなのですが、今回は若者(ティーンエイジャー)にとって難しく、ある意味ミステリアスなものを選んだそうです。

ティーンエイジャーではないですが、大人の私の中にも[シンパイ]は確かに居て、感情をかき乱しているのをヒシヒシと感じております……。劇中では声優を多部未華子さんが担当されており、心配してくれるのも優しさなのかと、中々憎めない可愛いキャラです。

そして[イイナー]は、研究によるとライリーぐらいの子どもたちの中にしっかりと存在する感情(羨望)だそう。目が大きくて小さいのも可愛いのに、「いいな~。」と羨ましがるのがなんとも堪りません!

[ダリィ]は、とても若者っぽい!携帯を使いこなし過ぎているのが如何にもって感じです。ずっと体が傾いていて、ダルすぎてソファーと同化しそうになっている姿も面白い奴です。

そして[ハズカシ]。分かりますよ……。大人になると、子どもと違って「恥ずかしい!」って思う場面が増えていますものね。体が大きいのに恥ずかしがり屋なの、可愛いですよね。

新キャラ達もいい子たちなんだよな~。

 

今回も色々と考えさせられるといいますか、自分がライリーよりも長く生きている=経験を積んできたからこそ『わかる!』部分が多く、アニメなのでお子さまが観て楽しめるのはもちろんなのですが、大人も深く心に刺さる作品になっているのです。そりゃ大ヒットを記録するわけです。大人になればなるほど、お子さまに観て欲しい作品なのかも知れません。安心して一緒に観られるのがいいですよね。

 

そして監督ケルシー・マンのメッセージが良い!!

「この映画は、自分自身を受け入れることをテーマにしています。ダメなところも含めて、自分を愛すること。誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです。」

心を大きな愛で抱きしめて欲しい方、感情移入しすぎて、ライリーの戸惑いに心が締め付けられることもあるかもしれません。でもこの映画が、この監督の言葉が、癒してくれるはずです。

 

今年はピクサーで大人泣きの夏。汗ではなく涙出してスッキリするのも、涙活になっていいですよ!

あべのアポロシネマで是非ご覧ください。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

つい先日鑑賞した『デッドプール&ウルヴァリン』(R15+指定作品)と同じテーマで描かれており、とても不思議な気持ちです。(どちらも素晴らしい作品です。)

2024年7月19日(金)公開『怪盗グルーのミニオン超変身』 »

声の出演:笑福亭鶴瓶/片岡愛之助/中島美嘉/山田杏奈/他

監督:クリス・ルノー

 

 

こんにちは。あべのアポロシネマです。

本格的な夏と梅雨で毎日蒸し暑いですね。気が付けばお子様たちはもうすぐ夏休み。みんなでジメジメ暑さを吹き飛ばす映画ないかな~?と思っていませんか!

そんな方に是非お勧めしたいのが、今回紹介する『怪盗グルーのミニオン超変身』。

過ごしにくい外より快適な館内で、難しいことは考えない能天気ムービーを観ませんか!?

 

前作はスピンオフシリーズ『ミニオンズ フィーバー』が2年前でしたが、メインシリーズでは2017年の『怪盗グルーのミニオン大脱走』以来、実に7年ぶりの新作です!

 

今回のお話は、グルーファミリーには新たな家族“グルーJr.”が誕生し、幸せに暮らしていた。そんなある日、高校の同窓会に出席したグルーは、同級生でライバルだったマキシム・ル・マルと再会する。しかし、マキシムはグルーに強い恨みを抱いており、復讐を企てていた。マキシムから命を狙われるはめになったグルーファミリーは、安全のために新たな町の隠れ家に移り住む。正体がバレないよう名前も身分も変えて生活していた一家だったが、そこにグルーの正体を知るという、悪党を夢みる少女ポピーが現れ……。

 

個人的にはスピンオフよりこのメインシリーズの方が好きです。ミニオンズもこちらの方が生き生きしているように思います。今回も生き生きしていましたね~!!ノリノリです!

正直に言いますと、この映画はお子様がメインターゲットだと思いますので、大人の方が遠慮するのも分かります。

ミニオンたちは子どもっぽいイタズラしまくっているし、ライバル(マキシム)が憧れるものを虫に設定するところもお子様向けだな~と思うのですが……、大人が見ても楽しいですよ!!

だって昔は子どもだったのですから、彼らがテンション上がる気持ちはわかります!よね?

更にお子様向けだからこそ、内容がスッキリとわかりやすく、誰も亡くならず(不死身すぎる。)、観ていて『単純に楽しい』という感想しか出てこないのが凄いのです!!!!!

更に『実写であればこんな画角から撮れるわけない!』と思う程の臨場感あふれるカメラの動きで、ミニオンたちを追っていて、アトラクション要素がかなり増しています。マシマシです!

観ている側を楽しませてくれる、CGだからこそ作り出せる世界が堪りません!!

 

今年の夏はアニメデビューもいかがでしょうか?(といいつつ、この作品、ミニオンの可愛さで大人のお客様も多いのですよ。)新しい自分Jr.の誕生かもしれません。

疲れた脳の夏休暇に是非、あべのアポロシネマでご覧ください。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

夏は冷た~~い緑茶が飲みたくなりますね。

2024年6月28日(金)公開『ルックバック』 »

声の出演:河合優実/吉田美月喜/他

監督:押山清高

 

あべのアポロシネマです。

本日は少年ジャンプで「チェンソーマン」を連載する人気作家、藤本タツキさんの原作を押山清高監督がアニメーション映画化した傑作『ルックバック』のご紹介です。

 

藤本タツキさんの代表作と言えばやはり連載2作目の「チェンソーマン」です。

この作品は「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」と同時期に少年ジャンプで連載され大ヒットした作品です。

同じ紙面で王道の名作達に囲まれながら、「チェンソーマン」は少年誌において、いわゆる王道とは一線を画す、ダークで乾いた世界観で多くのファンを魅了し、アニメ化もされ、話題作として大きな注目を集めました。

現在はジャンプ+で「チェンソーマン」の第2部を連載中で、そちらも話題に事欠かない人気作となっております。

 

さて、この映画『ルックバック』の原作はチェンソーマン第1部が終了したのち、第2部の連載が開始される迄の間に1年ほど期間があり、その間に読み切りの短編としてジャンプ+で発表された漫画作品になります。

読み切りと言いながら143ページもあり、描きたいものを自由に納得できるまで描くという意思を感じさせ、短編と呼ぶには大ボリュームな作品が当時Twitter(現X)で大きな話題となり、様々な考察と議論がなされたのは記憶に新しいところです。

その描写の繊細さと物語の奥深さが合わさり一時はTwitter上でこの話題が出ない日は無いという位、多くの方の意見を毎日見かけたのを覚えています。

私自身もその時ジャンプ+でこの作品を読み、友人とこの作品や藤本タツキさんの話題で色々と話をしたのを憶えています。

 

この作品が映画化されるという話を聞いた時、私は本当にハッとしました。

それは何故か。

この作品がどれほど映像を意識して描かれた作品であるかというのを読んだ時に感じていたからです。

定点から漫画を描く背中を映す視点、田舎道を喜び駆ける様を俯瞰で映す視点、ローアングルからテレビを見る姿を映す視点。

どのシーンをとっても映画的で美しく、儚い一瞬一瞬を鮮明に切り取った本当に素晴らしいものだったからです。

藤本タツキさんの繊細な絵柄、細やかなタッチを忠実に再現するアニメーションとして映画化されるなんて、これは凄い作品になるのではないか。

予告編を観た時、私はそう確信めいたものを感じずにはいられませんでした。

そしてその予想は見事過ぎる程に現実になりました。

音が鳴って、音楽が鳴って、時間の流れ、間があって。

声があって、歩みがあって。

全てを、五感で感じる事が出来るからこそ息づく世界がある。

143ページという単行本1冊にしては少ないページ数を余すところなく表現し、描き切った57分14秒。

映画としては短いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、これをあえて90分に引き延ばしたりせず原作の表現を尊重し続けた結果の時間であると私は思います。

作者の描きたかったものを尊重し、表現を解釈してより拡張し、どなたの琴線にも触れる心の機微をしっかりと描き切った作品。

それが今作『ルックバック』なのです。

私はこのメルマガではいつも控えめに表現させて頂いているのですが、今回ばかりは声を大にしてこの作品をお勧めしたいと思います。

大傑作です。

観て絶対に損はない作品です。

 

この映画は観た後に誰かと話したくなる作品です。

私も本当は内容に踏み込んで色々話してしまいたいところですが、そこをグッと堪えてこのメールマガジンを書いています。

在りし日の漫画を描くという行為、つまりペンとインク、スクリーントーンを使って漫画を描くという行為のもつノスタルジーさや、自分の中にあるものを表現する事の尊さ。

虚像や見栄の中で藻掻くという事。

誰かと支え合い、誰かの救いになるという事。

多くの想いが描かれています。

ルックバックというタイトルである「振り返る」という事、そして「背中を見せる」という事。

これをアニメーションで表現しきった押山監督と、製作スタッフには本当に敬意を表したいです。

もちろん主人公である藤野と京本の声を担当した河合優実さんと吉田美月喜さんの演技力の高さも素晴らしく、あの声あってこそ、この作品に引き込まれたのだと思います。

観終わったら漫画を読み返しても二人の声以外で脳内再生出来ないくらい、二人の声が染み込んでしまいました。

そしてもう一つ、忘れてはならないこの作品の音楽を担当した人物haruka nakamuraさん。

作品に寄り添うという映画音楽のお手本のような素晴らしい楽曲と、エンドロールで流れるharuka nakamuraさんが作曲を手掛け、それをuraraさんが唄う「Light Song」の美しさは本当に心に染み入りました。

映画を観終わってエンドロールで聴くからこそ染み入る楽曲。

これを体験してもらわない手は本当にないと思います。

 

私はこの作品を観た後、凄くすんなりと「この作品の完成形を観た」と心から思えました。

魂が揺さぶられる57分14秒です。

「描き続ける」という、映画のキャッチコピーで使われたこの言葉。

観終わった今でもペンタブに向って線を引き続けるあの音が脳にこびりついています。

出来れば多くの方にこの作品を映画館の音響とスクリーンで体験して頂きたいなと思います。

皆様のお越しをあべのアポロシネマのスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。

 

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

ブルーレイ出たら買います。

2024年8月9日(金)公開『ブルーピリオド』 »

出演:眞栄田郷敦/高橋文哉/板垣李光人/桜田ひより/他

監督:萩原健太郎

 

あべのアポロシネマです。

本日は『東京喰種 トーキョーグール』の萩原健太郎監督最新作、「マンガ大賞2020」を受賞し国内外で絶賛された月刊アフタヌーン連載中の傑作漫画の実写映画『ブルーピリオド』のご紹介です。

 

この漫画は月刊アフタヌーンの2017年8月号から連載が開始され、東京藝術大学卒の作者、山口つばささんによる美大受験を描いた青春漫画として瞬く間に大きな話題となり、2021年にはテレビアニメ化、今回遂に映画で実写化となりました。

私もかつて大阪芸術大学美術学科に通っていた者として、最初に言わせてください。

実写映画化、本当におめでとうございます!この作品の美大受験描写や葛藤、そして受験に向き合う、絵に向き合う描写は本当にリアルです!

 

この映画を私は何から何まで身につまされる思いで鑑賞させて頂きました。

この感じ、味わった事ある!これ思った事ある!の連続、連続、連続!

美大受験経験者が描く、美大受験経験者のリアルすぎる断片が美大受験を経験した全ての人に本当に刺さる!

映画を鑑賞し終わってあの頃の感情が蘇ってきて、なんだか胸が苦しくなりました。

大きくて邪魔な画板とか、どこに居ても開いていたクロッキーとか、予備校の教室の殺伐とした空気とか、鉛筆をカッターで黙々と削るあの感じとか、フィキサチーフスプレーの臭いとか。

思い出すと何かに取りつかれていたんじゃないかと思う位、人生で一番絵を描いていたあの時期。

どの美大生に聞いても、それぞれに違うドラマがあるんじゃないかと思えるぐらい、誰もが真剣に絵に向き合っていたあの頃。

これを切り取って作品にするという発想が出来た時点で、ひとつアイディアの勝利と言えるのではと思わずには居られないくらい、この作品に最初に出会った時は衝撃を受けました。

そしてこれだけニッチな内容にも関わらず、この作品が全ての人に受け入れられ、楽しまれているという衝撃!

本当に驚きで一杯です。

 

主人公矢口八虎(やぐちやとら)を演じるのは眞栄田郷敦さん。

『東京リベンジャーズ』や『カラダ探し』など様々な作品に出演する急成長中の若手俳優です。

今作での演技も主演として本当に素晴らしく、八虎が抱える虚しさや遠慮、そして打ち込んだものに燃える情熱を本当に見事に体現していました。

八虎は人生に燃えるものを見つけられない不良の青年です。

学年でトップクラスの成績をキープしながら要領よく遊び、誰とでも仲良くなれる人懐っこさも持っている金髪ピアスの青年です。

ある時先輩の描いた油絵を間近で見た事、そして自分が悩みながら描いた絵の意図が人に伝わった事に感動した事で、東京藝術大学を目指すようになる、というのが大まかなストーリーです。

どのキャラクターも本当にハマり役ばかりで素晴らしかったのですが、特に原作とマッチして最高の演技をしていたのが高橋世田介役の板垣李光人さんと大葉真由役の江口のりこさんでした。

この二人の原作再現度の高さは本当に素晴らしかったです。

あと、この作品で感じたのが実写映画化の醍醐味ですね。

作品内には八虎が描いた様々な絵が出てきます。

デッサンや油絵、水彩。様々な方法で描かれる表現豊かな絵の数々が本当に観ていて楽しいです。

絵を描く方法、手段の楽しさも絵の楽しさの一つなのかも知れません。

他のキャラクターが描いた絵も登場しますし、どれも本当に素晴らしかったです。

映画内では絵に打ち込む様や友人との交流と共に、受験当日の張りつめた緊張感や孤独な戦いがたっぷり描かれます。

主題歌を担当するのは近年若者を中心に支持を集めるWurtS(ワーツ)。

書き下ろされた楽曲「NOISE」も映画に本当にマッチしていて素晴らしかったです。

映画という総合芸術において音楽も作品に欠かせないピースの一つです。

全てのパーツが組み重なって、このアートを取り扱う作品をエンターテインメントに昇華させきっているというのが、本当に素晴らしかったと思います。

 

芸術という何かで測ることが出来ないものを題材に、キャラクターとシチュエーションからドラマを生み、その中で生きる青春を描く。

その青春の輝きを、スクリーンを通して全身で感じてみませんか。

きっと胸が高鳴る映画体験になると思います。

あべのアポロシネマで皆様のお越しをお待ち申し上げております。

 

『ブルーピリオド』

詳細はこちら ⇒ https://www.kin-ei.co.jp/cgi-bin/pc/ttl/det.cgi?ttc=24080910

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

美術は体験!

インスタレーションアートが好きです。

クリスチャン・ボルタンスキーとかオラファー・エリアソンが好きです。

 

2024年7月24日(水)公開『R15+)デッドプール&ウルヴァリン』 »

出演:ライアン・レイノルズ/ヒュー・ジャックマン/他

監督:ショーン・レヴィ

 

 

こんにちは。あべのアポロシネマです。

全く異なる個性の“混ぜるな危険”なR指定ヒーロー2人が暴れまわる!この夏イチバン過激なアクション・エンターテイメント『デッドプール&ウルヴァリン』をご紹介いたします。

この作品、ディズニー配給のマーベル・スタジオ劇場公開作品として初のR指定映画(R15+)となりました。(お子さまお断り!)今年20歳、オトナの仲間入りを果たした鈴木福さんを起用してCMも作られるほど盛り上がっています(笑)

 

 

しかも今回は、本国の7月26日(金)よりも2日早い、世界最速7月24日(水)に劇場公開が決まったものだから、解禁されている情報も少ないし謎が多い!!

正式発表されているのは、デッドプールとウルヴァリンが出る!

今回の敵(ヴィラン)は、スキンヘッドのカサンドラ・ノヴァ(新キャラ)!

そこにもう1役発表されているのが、マルチバースの神聖時間軸(アベンジャーズのヒーロー達が活躍する時間軸)を監視し、時の流れと歴史の維持のために存在する極秘団体、TVA(時間変異取締局)の捜査官パラドックス(新キャラ)?!

TVA、正式名称は"Time Variance Authority"。

コミックスを読んでいない映像派にとって、これはDisney+(ディズニープラス)という、ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービスで配信されている『ロキ』というドラマに出てきた組織ではないか!(なぜそんな深いところまで途中までしか観ていない……)と慌てふためきましたが、【時間軸を監視しているなんかスゴイ組織】と思っていただければ、『ロキ』を観ていなくても、映画ついていけます。大丈夫です。

 

そしてシリーズを重ねるうえで、これを観ていなければ……というハードルは付き物ですが、まずはウルヴァリンが出るのだから、【X-MEN】シリーズが好き!という気持ちが大事です。(もちろん、全部観ている方がより楽しめます。)

今回観させていただき、この方がまさか……幻……?という事が色々ありました。エンドロールも見逃せません。

 

シリーズものの不安はさておき、今までデッドプールを楽しめている方は大丈夫です。そんなのを知らない!!って方でも、のっけからアドレナリン全開でデッドプールのことが好きになりますので、緊張せずご覧ください!

そして誰かにネタバレをされるのが嫌な方、今すぐあべのアポロシネマでご鑑賞ください!!

 

※R15+指定作品につき、15歳未満の方はご鑑賞いただけません。

※8月6日(火)までの期間、株主ご招待カード・会員スタンプカード招待券などの各種招待券はご利用いただけません。あしからずご了承くださいませ。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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せきぐち

映画を紹介する上でネタバレは避けては通れないのですが、如何にネタバレせずに執筆するか、いつも以上に悩みました。

2024年6月14日(金)公開『ディア・ファミリー』 »

出演:大泉洋/菅野美穂/福本莉子/川栄李奈 他

監督:月川翔

 

あべのアポロシネマです。

本日は『君の膵臓をたべたい』や『君は月夜に光り輝く』でヒットを記録し、

最近ではNetflixでドラマ『幽遊白書』の監督を務めるなど

幅広い活躍を続ける月川翔監督の映画最新作『ディア・ファミリー』のご紹介です。

 

この作品は主人公のモデルとなった筒井宣政さんと長年の親交があるノンフィクション作家清武英利さんが、

筒井さんへ行った膨大な数の取材から脚本の原案が生まれました。

この物語は娘の心臓病を治すために人工心臓の開発に自ら乗り出した町工場の社長と、

それを支え続けた家族の物語です。

長い年月をかけて丁寧に取材を繰り返し、

家族五人の諦めない心と筒井さんの開発した【IABPバルーンカテーテル】がどの様にして、

どういった経緯で生まれたのかがこの映画には描かれていました。

 

さて、それでは【IABPバルーンカテーテル】というものはどういうものなのでしょうか。

私も映画を観るまで全く知らなかったものなのでちょっと調べてみました。

知識として知っておくと一層映画に入り込めるのではと思いますので少しだけお付き合い下さい。

先端にバルーン(風船)が付いたカテーテルという医療用の細いチューブを

脚の付け根や腕、手首などの血管から差し込み、

冠動脈(心臓に血を送っている動脈)の狭くなった部分でバルーンを膨らませます。

これにより、心臓に程近い動脈で心臓の動きに合わせてバルーンを拡張・収縮させることで

心臓の働きを助けることが可能になります。

バルーンを収縮させる事で心臓の圧補助を行い、

心臓の負担を減らして血液を押し出す機能を助ける方法を【大動脈バルーンパンピング法】といい、

これを英語で【IABP】と呼ぶそうです。

つまりIABPを行う為のバルーンカテーテルを日本で初めて日本人用に開発したのが、

筒井さんなのです。

これを今まで全く医療に携わった事のない町工場の社長が1から心臓の勉強をし、

試行錯誤と実験を繰り返しながら実用化まで漕ぎつけたというのは

本当にもの凄い事だと思います。

 

この映画は本当に信じられない様な偉業をなした一人の男の物語であると同時に、

家族の愛の物語です。

どんな時でも諦めない家族の愛を何度も再確認させられる物語です。

そんな物語に命を吹き込んでいるのはやはりキャラクターを演じた俳優の皆様です。

映画の主人公坪井宣政を演じるのは大泉洋さん。

そしてその妻、陽子役を演じるのが菅野美穂さん。

まずこの夫婦二人が本当に素晴らしかったです。

この二人の前向きなやり取りは本当にこの映画の原動力として、

大きく作用していると感じました。

物語を前に推し進めるエネルギーを持ったキャラクターと

それを見事に体現する演技に息を飲むシーンが何度もありました。

また、坪井家の三人の娘たちを演じた福本莉子さん、川栄李奈さん、新井美羽さんの

娘然とした自然な演技には本当にスクリーンに引き込まれるような気持ちになりました。

他にも松村北斗さんや満島真之介さんなど良い演技をする若手俳優さんを多く起用していて、

一人一人しっかり印象に残る様に物語が繊細に編まれている様に感じました。

 

あと1970年代から90年代まで時代が移り変わっていく物語の為、

それを表現するキャラクター一人一人の衣装にもとてもこだわりを感じました。

主人公のスーツの形や帽子だけでもしっかりその年代が表現されていたり、

乗っている車や持っている小物まで、なるほど、と思わせるこだわりが詰まっていて

そういう部分も私は非常に楽しめました。

 

『ディア・ファミリー』はタイトルの通り、家族の為にどんな困難にも諦めず向かっていく男と、

その家族の暖かな愛を描いた物語です。

観ればわかるその普遍的な愛の物語は、いつの時代のどんな人にもきっと届く、

そう思わせてくれる素晴らしい作品でした。

1時間56分、あべのアポロシネマのスクリーンでこの家族の物語を体感しにお越しください。

きっと心を救われる素晴らしい映画体験になると思います。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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ふじもと

 

最近趣味で絵を描いたりしています。

 

2024年5月31日(金)公開『マッドマックス フュリオサ』 »

出演:アニャ・テイラー=ジョイ/クリス・ヘムズワース/他

監督:ジョージ・ミラー

 

あべのアポロシネマです。

本日は鬼才ジョージ・ミラー監督の最新作『マッドマックス フュリオサ』(PG12)のご紹介です。

この作品は1979年に公開された第1作から45年、マッドマックスシリーズとしては5作目となる作品です。

79年に初登場したシリーズ第1作目『マッドマックス』は暴走族と特殊警察の復讐の連鎖の中で怒りと狂気が主人公の心に芽生える様を描き、

81年に公開された『マッドマックス2』ではまさに「マッド」という名に相応しいポスト・アポカリプス(なんらかの理由で現在の文明が崩壊した後の)世界を構築し、

世界的な大ヒットと「北斗の拳」やゲーム「Fallout」シリーズ、映画でいえば『ウォーターワールド』など後の作品に多大な影響を与えました。

2の世界観を継承しつつ、より世界観に磨きをかけた『マッドマックス/サンダードーム』は85年に公開、ここまでがマッドマックス旧三部作となります。

マッドマックスの物語はここで終了かと思われていましたが30年後の2015年、満を持して帰ってきたのがシリーズ4作目『マッドマックス 怒りのデス・ロード』です。

今まで作られてきた世界観を一層の作り込みと圧倒的狂気でアップデートし世界中から熱狂的支持を受けて見事にカムバックを果たしたのです。

 

さて、この物語の主人公と言えばマックス・ロカタンスキー。

1作目~3作目はメル・ギブソンがマックスを演じ、4作目ではトム・ハーディがマックスを演じました。

寡黙な一匹狼で元々は警察官だったマックスが秩序を失った世界で暴走族に家族を殺され、大事な人を守れなかったという自責の念と戦いながら、荒廃した世界をあてもなく彷徨います。

マックスは基本的に他人には無関心であり自分の事だけを考えて行動する無頼漢ですが、その根底に流れる揺るがない正義の心と優しさが彼をこの狂った世界においてのヒーローたらしめる所以です。

 

そんなマックス率いるマッドマックスが1作目から通して描いてきたのはバイクや車などを用いた激し過ぎる「カーチェイス」と様々な銃器や武器を用いた「ガンアクション」です。

特に2以降は二国間で発生した核戦争により文明は崩壊し、水、食料、ガソリンなどの資源を殺し合って奪い合う無秩序世界が舞台になっている事もあって、モヒカンに革ジャンの悪漢が大暴れする世界です。

弱い者は奴隷になるか殺され、資源を求めて争いは絶えず、常に暴力が支配する世界です。

描かれるアクションもカーチェイスも観たことが無いほど派手で激しいものばかりです。

特に4作目『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はその勢い、エネルギーが凄まじく、物語の内容的には目的地に行き、そこから帰ってくる、というシンプルなものでありながら、

小道具一つとっても圧倒的作り込みで作られた「マッドマックスワールド」をこれでもかと体現しており、

この一本に如何にしてマッドマックスエネルギーを詰め込んでやろうか、という監督の異常なまでのこだわりを感じる事ができます。

 

さて、ここでやっと本作『マッドマックス フュリオサ』(PG12)に話を戻します。

この作品は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場したフュリオサという女性大隊長の過去を描く物語になります。

前作では映画が始まった瞬間からいきなりトレーラーに乗って爆走していた彼女ですが、その彼女がどのようにしてこの地にたどり着き、どの様にして暴力が支配する狂った世界において女性ながらに大隊長にまで上り詰めたのかを章立てて描いていきます。

マックスとは前作で知り合ったので、今作にはマックスは登場しません。

今作は作中に一切マックスが登場しない初めてのマッドマックスという事なのです。

ですので実はマッドマックス未経験の方がここから見始めて頂くのに最適な作品になっている、とも言えるのです。

もし皆様の中で予習してから来たい!という勉強熱心な方がおられましたら『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を見てから来て頂くのがベストです。

今作には前作のキャラクターが多数登場しますし、知っていれば一層楽しめる事は間違いありません。

過去に前作を観た方も今作鑑賞後にもう一度『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観て頂くと、フュリオサの考えや感情を一層深く楽しめる作りになっていますので、もう一周前提で楽しんで頂けると一層マッドマックスワールドを堪能できるのではないでしょうか。

 

今作を見ればフュリオサがどんな目に遭いどんな思いで生き抜いてきたのか。

「怒りのデス・ロード」へどの様に繋がっていくのかを知ることが出来ます。

この圧倒的世界観と細部の細部までこだわり尽くして作られたディテール。そして悲しき物語を見ればマッドマックスにハマる事は間違いありません。

今までシリーズを楽しみ尽くしてきたファンの方は勿論、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』から入った方、そしてこれからマッドマックスの世界を初体験される皆様に胸を張ってお勧めしたい一本です。

是非、こういう映画こそ映画館の迫力の音響とスクリーンで体験して頂きたい作品でございます。

この映画は考えるよりも体全体で感じて頂きたい作品でございます。

こんなにもクリエイティブでエネルギーに満ちた作品はなかなかございません。

是非この機会にあべのアポロシネマへお越しください。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

  

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ふじもと

 

ドーフ・ウォーリアーとイモータン・ジョーのフィギュア欲しいです。