2024年8月9日(金)公開『ブルーピリオド』
出演:眞栄田郷敦/高橋文哉/板垣李光人/桜田ひより/他
監督:萩原健太郎
あべのアポロシネマです。
本日は『東京喰種 トーキョーグール』の萩原健太郎監督最新作、「マンガ大賞2020」を受賞し国内外で絶賛された月刊アフタヌーン連載中の傑作漫画の実写映画『ブルーピリオド』のご紹介です。
この漫画は月刊アフタヌーンの2017年8月号から連載が開始され、東京藝術大学卒の作者、山口つばささんによる美大受験を描いた青春漫画として瞬く間に大きな話題となり、2021年にはテレビアニメ化、今回遂に映画で実写化となりました。
私もかつて大阪芸術大学美術学科に通っていた者として、最初に言わせてください。
実写映画化、本当におめでとうございます!この作品の美大受験描写や葛藤、そして受験に向き合う、絵に向き合う描写は本当にリアルです!
この映画を私は何から何まで身につまされる思いで鑑賞させて頂きました。
この感じ、味わった事ある!これ思った事ある!の連続、連続、連続!
美大受験経験者が描く、美大受験経験者のリアルすぎる断片が美大受験を経験した全ての人に本当に刺さる!
映画を鑑賞し終わってあの頃の感情が蘇ってきて、なんだか胸が苦しくなりました。
大きくて邪魔な画板とか、どこに居ても開いていたクロッキーとか、予備校の教室の殺伐とした空気とか、鉛筆をカッターで黙々と削るあの感じとか、フィキサチーフスプレーの臭いとか。
思い出すと何かに取りつかれていたんじゃないかと思う位、人生で一番絵を描いていたあの時期。
どの美大生に聞いても、それぞれに違うドラマがあるんじゃないかと思えるぐらい、誰もが真剣に絵に向き合っていたあの頃。
これを切り取って作品にするという発想が出来た時点で、ひとつアイディアの勝利と言えるのではと思わずには居られないくらい、この作品に最初に出会った時は衝撃を受けました。
そしてこれだけニッチな内容にも関わらず、この作品が全ての人に受け入れられ、楽しまれているという衝撃!
本当に驚きで一杯です。
主人公矢口八虎(やぐちやとら)を演じるのは眞栄田郷敦さん。
『東京リベンジャーズ』や『カラダ探し』など様々な作品に出演する急成長中の若手俳優です。
今作での演技も主演として本当に素晴らしく、八虎が抱える虚しさや遠慮、そして打ち込んだものに燃える情熱を本当に見事に体現していました。
八虎は人生に燃えるものを見つけられない不良の青年です。
学年でトップクラスの成績をキープしながら要領よく遊び、誰とでも仲良くなれる人懐っこさも持っている金髪ピアスの青年です。
ある時先輩の描いた油絵を間近で見た事、そして自分が悩みながら描いた絵の意図が人に伝わった事に感動した事で、東京藝術大学を目指すようになる、というのが大まかなストーリーです。
どのキャラクターも本当にハマり役ばかりで素晴らしかったのですが、特に原作とマッチして最高の演技をしていたのが高橋世田介役の板垣李光人さんと大葉真由役の江口のりこさんでした。
この二人の原作再現度の高さは本当に素晴らしかったです。
あと、この作品で感じたのが実写映画化の醍醐味ですね。
作品内には八虎が描いた様々な絵が出てきます。
デッサンや油絵、水彩。様々な方法で描かれる表現豊かな絵の数々が本当に観ていて楽しいです。
絵を描く方法、手段の楽しさも絵の楽しさの一つなのかも知れません。
他のキャラクターが描いた絵も登場しますし、どれも本当に素晴らしかったです。
映画内では絵に打ち込む様や友人との交流と共に、受験当日の張りつめた緊張感や孤独な戦いがたっぷり描かれます。
主題歌を担当するのは近年若者を中心に支持を集めるWurtS(ワーツ)。
書き下ろされた楽曲「NOISE」も映画に本当にマッチしていて素晴らしかったです。
映画という総合芸術において音楽も作品に欠かせないピースの一つです。
全てのパーツが組み重なって、このアートを取り扱う作品をエンターテインメントに昇華させきっているというのが、本当に素晴らしかったと思います。
芸術という何かで測ることが出来ないものを題材に、キャラクターとシチュエーションからドラマを生み、その中で生きる青春を描く。
その青春の輝きを、スクリーンを通して全身で感じてみませんか。
きっと胸が高鳴る映画体験になると思います。
あべのアポロシネマで皆様のお越しをお待ち申し上げております。
『ブルーピリオド』
詳細はこちら ⇒ https://www.kin-ei.co.jp/cgi-bin/pc/ttl/det.cgi?ttc=24080910
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★☆執筆者紹介☆★
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ふじもと
美術は体験!
インスタレーションアートが好きです。
クリスチャン・ボルタンスキーとかオラファー・エリアソンが好きです。