2024年6月13日 (木)

2023年10月8日(金)公開『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

出演:福原遥/水上恒司/伊藤健太郎/松坂慶子/他

監督:成田洋一

 

あべのアポロシネマです。

本日はCMディレクターとして有名な成田洋一監督の長編映画初監督作品『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』のご紹介です。

 

この作品「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は汐見夏衛(しおみなつえ)さんのデビュー作で、小説投稿サイト「野いちご」でケータイ小説として公開されTikTokで話題となり大ヒットしました。

単行本はシリーズ現在までに累計発行部数85万部を記録し、その後に出した「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」も同じようにヒットし、今年映画化されたのも記憶に新しいですよね。

若年層から特に支持が厚く、どちらの作品もコミカライズ(漫画化)と実写映画化が行われている今をときめく人気作家です。

 

この作品は現代を生きる女子高生である加納百合が主人公です。

自分を苦労して育ててくれている母に我儘を言い喧嘩をして家を飛び出してしまいます。

そして行く当てがなく、古い防空壕で寝てしまったことから第二次世界大戦終戦間際、あと2カ月で終戦という昭和20年6月にタイムリープしてしまうという物語で、

その時代を生きる人々の苦しい暮らしや死生観に触れ、あと2カ月で日本が敗戦する事を知っているが故にもどかしさや己の無力さを感じながらタイムリープしてしまった戦時中の日本で懸命に生き、

その中でもう一人の主人公である特攻隊員の佐久間彰と恋に落ちるという戦争恋愛映画になっています。

苦しい時代を明るく生き、自分の死で自らの大切なものを守ろうとする特攻隊員達や軍指定の食堂を経営し、そんな特攻隊員達を美味しいご飯で精神的に支える食堂の女将など苦しい時代にも笑顔を絶やさず懸命に生きるキャラクター達が沢山出てきます。

特に特攻隊員たちのキャラクターはそれぞれの色がしっかりしていて、物語が非常に見やすく判りやすいものになっています。

物静かで穏やかな主人公彰を演じる水上恒司さんと騒がしくてムードメーカーな石丸を演じる伊藤健太郎さんの演技は本当に素晴らしく、見るものを引き込む存在感を放っていました。

他にも全員の弟分である板倉、堅物で軍人としての誇りを持つ加藤、頼りない年長者寺岡など、それぞれの立場とそれぞれの想いがありながらいつ出撃命令が出てもおかしくない日々を共に過ごす仲間はどの方も本当に素晴らしい演技でした。

そしてそんな明日をも知れぬ隊員達を常に案じ、自分の私財をなげうってでも特攻隊員の食べ物を調達し支え続ける献身的な女将ツル。

松坂慶子さんが演じるこのキャラクターの深い愛は本当にスクリーンを涙なしで見る事が出来ません。

そしてそんなツルに助けられ、鶴屋食堂に住み込みで働くことになった百合。

現代の少女百合は果たして何を思うのか…。

 

さて、この作品は沖縄諸島に上陸した米軍と英軍を主体とする連合国軍と日本軍との間で行われた沖縄戦において劣勢の日本軍が最後の抵抗として昭和20年3月26日から7月19日迄行われた特攻作戦が基になっているお話です。

南九州や九州中に多く存在した軍事飛行場(特攻基地)をモデルに描かれており、実は物語の中心になる食堂や女将さんにもモデルになる人物がいたり、物語のバックボーンがしっかりしている事がこの物語の悲劇性を一層深いものにしています。

そして、だからこそ主人公の二人、百合と彰の恋愛が一層悲しい物語になっているのです。

 

最後にこの映画の主題歌を歌うのは福山雅治さん。

この映画の為に書下ろした新曲「想望」(そうぼう)は本当に素晴らしいバラード曲です。

「想望」とは、「慕い仰ぐこと。心に思い描いて待つこと」という意味だそうで、最後のエンドロールでは歌詞字幕付きで聴くことが出来ます。

これだけでも聞く価値ありの名曲なので、映画の終わりはそれも是非楽しみにして頂ければと思います。

 

さぁ百合と彰の恋の行方はどうなってしまうのか、百合は現代に戻って来られるのか、物語の続きが気になった方は是非あべのアポロシネマのスクリーンでこの恋の行方を見届けに来て下さい。

是非ハンカチのご用意を忘れず映画館へお越しくださいませ。

スタッフ一同皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

 

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★☆執筆者紹介☆★

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ふじもと

 

最近たこ焼きにハマっているのですが、どこのたこ焼きを食べても美味しいです。

美味しくないたこ焼きに出会った事がないかも知れません。